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他業種に学ぶ ビジネスコラム

コンサルタント中島セイジの、これからが見えるビジネスコラム。
今回は、社員の人間力を育む「有限会社 秋山木工」をご紹介します。

今月のビジネス 山木工に
学ぶ職人力

技術だけでなく、人間性も必要という価値観

秋山木工は、徒弟制度を取り入れている注文家具造りの会社です。
入社して4年間は丁稚として過ごし、その後、晴れて4年間職人として活躍し、
9年目以降は本人の意思で進む道を決めます。
そんな秋山木工では、
“職人は技術だけではダメ。そこに人間性がともなっていなければ”
という価値観を徹底しています。
一体なぜなのでしょうか?
 

掃除の実践で人間力を育てる

その理由をお話しするために、
まずは早朝マラソンから始まる朝のスケジュールからご紹介します。
 
6時20分 早朝マラソン(5時台には全員が起きている!)
6時45分 朝食(マラソンの直後!)
7時00分 片付け、寮の掃除(つまり、たったの15分!)
7時30分 町の掃除、工場の掃除、道具・機械の手入れ
8時30分 朝礼
 
まず注目したいのが、約1時間半も掃除活動に費やしているということ。
自分たちの生活している寮だけではなく、
住んでいる街や職場、道具、機械の清掃活動まで徹底しています。
掃除をすることで、街の人々や、
職場の人々からの信頼を得ることができ、人間力が磨かれるのです。

「当たり前」ができることの大切さ

掃除後の朝礼では、基本的な挨拶の練習や、スケジュールを確認。
そして、秋山木工独自の“職人心得28箇条”を唱和します。
 

  • ・挨拶のできた人から現場に行かせてもらいます
  • ・明るい人から現場に行かせてもらいます
  • ・責任の持てる人から現場に行かせてもらいます
  • ・思いやりのある人から現場に行かせてもらいます
  • ・時間を気にできる人から現場に行かせてもらいます
  • ・掃除、片付けの上手な人から現場に行かせてもらいます

など、全部で28箇条あります。
内容は全部、「当たり前」のことばかり。
ただ、その「当たり前」ができない人が思ったよりも多いのです。
この「当たり前」を欠くと、仕事相手からの信頼を失ったり、
お客さまとの関係が続かなかったりします。
秋山木工では、この28箇条を実践することで人間性を磨いています。
それが、お客さまとの関係はもちろん、兄弟弟子や周りの人たちとの関係をより良くし、
継続的な仕事のお付き合いや生活における人間関係を豊かにすると知っているのです。
宿泊施設という、特にお客さまと接する時間の長い業種では、
「当たり前」の徹底が非常に重要なのではないでしょうか。
 


コンサルタント プロフィール
中島 セイジ(なかじませいじ)
株式会社クオーターバック代表取締役社長。見・投資(みとうし)コンサルタント。マーケティング及び広告戦略を中心にプランニング活動を行い、コンサルタントとして数多くの企業を支援している。『非効率な会社がうまくいく理由』(フォレスト出版)、『儲けないがいい』(アチーブメント出版)が好評発売中。