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宿研通信 12月号

他業種に学ぶ ビジネスコラム

コンサルタント中島セイジの、これからが見えるビジネスコラム。
今回は、東京都根岸に店を構える老舗豆富店の笹乃雪をご紹介します。

今月のビジネス 笹乃雪の歴史に学ぶ

貫き通す
ひとつの核が大切

東京の根岸にある老舗“豆富”料理店「笹乃雪」。
この店では、“豆腐”と言わず、こだわりを持って“豆富”と呼んでいます。
東京での創業から320年ほど豆富の販売を続けている老舗中の老舗で、
なんと日本で初めて絹ごし豆富を作ったお店だそうです。

しかし、当然のことながら今は老舗と呼ばれるお店も、
最初から老舗だったわけではありません。
今、次々と誕生している新しいお店たちも、最初はおなじだったのです。

では老舗と呼ばれるお店は、他のお店と何が違うのか。
答えは簡単、経営を“続けてきた”ということです。
しかし、この続けることはなかなか簡単なことではありません。

笹乃雪を例に取ると、朝5時から毎日毎日仕込みをしていると言います。
そして、その日出されなかった豆富は、次の日に持ち越さず捨ててしまうんだそうです。
ここにこだわりがあります。

豆富は日持ちせず、時間が経つと味が落ちてしまいます。
それではお客さまに認めてもらうことはできないし、
何よりそんな豆富を出すことを職人自身が納得しないのです。
材料に関しても、長野で採れるこだわりの大豆を使用しているそうです。

老舗といえど、時代の変化に合わせて変わっていく部分は当然あります。
おそらくメニューや味も昔とは変わっているでしょう。

しかし、変えてはいけない部分は決して変えていません。
だからこそ老舗と呼ばれる店は、奇をてらうこともなく、
時代におもねることもなく、堂々とその歴史を積み重ねているのでしょう。

これまで私が見てきた他の老舗も、
自分たちのブレてはいけない“何か”を理解し、貫き通していました。

理念やブレてはいけない核をしっかり持ってスタートすること。
それが老舗をつくる第一歩であるに違いありません。


豆富のフルコース 豆富のフルコース
全部混ぜて食べます。おもしろい! 全部混ぜて食べます。おもしろい!
 
2つ食べたいというお客さまの声が多かったので
2つずつ出しているそう
2つ食べたいというお客さまの声が多かったので2つずつ出しているそう
シンプルに食べると
豆富の味がしっかり分かります
シンプルに食べると
豆富の味がしっかり分かります
 
 
 
コンサルタント プロフィール
中島 セイジ(なかじませいじ)
株式会社クオーターバック代表取締役社長。見・投資(みとうし)コンサルタント。マーケティング及び広告 戦略を中心にプランニング活動を行い、コンサルタントとして数多くの企業を支援している。『非効率な会 社がうまくいく理由』(フォレスト出版)、『儲けないがいい』(アチーブメント出版)が好評発売中。