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宿研通信 2月号

他業種に学ぶ ビジネスコラム

コンサルタント中島セイジの、これからが見えるビジネスコラム。
今回は、創業約170年の老舗果物屋である千疋屋をご紹介します。

今月のビジネス 千疋屋の店是に学ぶ

お客さまを第一に考え、
自分のことは最後に考える

1834年に創業した水菓子の老舗である千疋屋総本店は、
バブルが絶頂期の時でさえも、事業を拡大することはなかったといいます。

現在の社長である大島博氏に話をお聞きすると、
「なぜこんな時勢に、どんどん事業拡大していかないのか」とよく言われ、
一時期は「社長として失格だ」とまで言われたこともあるのだとか。

ではなぜ千疋屋が、バブル絶頂期に事業拡大をしなかったのか。
それには、千疋屋の店是と大島家の家訓が関係しているそうです。

千疋屋の店是は、「一客、二店、三己」といって、
1番目に大切なのはお客さまで2番目は店、3番目に自分のことを考えるというもの。

そして、大島家の家訓は、
匆奢、匆焦、匆欲張(おごることなかれ、あせることなかれ、よくばることなかれ)」と、
ついつい時代に流されてしまう風潮に釘をさしています。

この店是と家訓を受け継いで徹底してきたからこそ、
バブル絶頂期の時でさえも、余計な事業展開をしませんでした。

売上やシェアをいかに効率よく伸ばしていくかではなく、
人間性を高める、足るを知る仕事のやり方を徹底してきたからこそ、
170年以上も店を継続できており、
不景気の時代でも売上を下げずに維持できているのでしょう。

これは千疋屋だけでなく、老舗と呼ばれる店すべてに言えることかもしれません。
どの時代でも変わらない店是や社是、家訓を守ってビジネスを展開しているからこそ、
企業を長く継続できているのです。

これから長く選ばれつづけるためにも、
人間性を高める・こだわりを守り通すビジネスの重要性を今一度、
確認する必要があるのではないでしょうか。


千疋屋
千疋屋
 
千疋屋
 
 
 
コンサルタント プロフィール
中島 セイジ(なかじませいじ)
株式会社クオーターバック代表取締役社長。見・投資(みとうし)コンサルタント。マーケティング及び広告 戦略を中心にプランニング活動を行い、コンサルタントとして数多くの企業を支援している。『非効率な会 社がうまくいく理由』(フォレスト出版)、『儲けないがいい』(アチーブメント出版)が好評発売中。