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宿研通信 3月号

他業種に学ぶ ビジネスコラム

コンサルタント中島セイジの、これからが見えるビジネスコラム。
今回は、北海道帯広の繁盛店、炉ばた魚千をご紹介します。

今月のビジネス 千疋屋の店是に学ぶ

手間と細やかな気遣いが
詰まったサービス

先日郷里、北海道に帰った際にお邪魔した「炉ばた魚千」。
価格帯は周りの居酒屋に比べると少し高めですが、
店内はいつでも賑わっていて多くの人に選ばれている繁盛店です。

私のおすすめは北海道名物のじゃがバター。
オーダーしてから1時間程度待たないと出てこないのですが、
お客さまを待たせるだけの理由が魚千にはあるのです。

まず量が多いこと。大きなじゃがいもを5~6個、銀紙で包んで茹でるのだそうです。
手間がかかっている分、粉をふいたじゃがいもにバターがたっぷりとかかっていて、
見た目が美しい!(もちろん、味は言うまでもなく…)

そして、じゃがバターを出す時に女将さんがひと言。
「じゃがバター、人数分残しておいてくださいね。」

言われた通りに残しておくと、
その残ったじゃがバターで「じゃが団子スープ」を作ってくれるのです。
じゃがバターに片栗粉を混ぜて芋もちのような団子を作り、
だし汁をとったスープに入れて出してくれます。

味はというと、じゃがいもとバターがいいハーモニーを演出し、
歯ごたえ含め、とにかく魚千でないと絶対に味わえないおいしさです。

ほかにも特長があります。たとえばむつの焼き物
通常の切り身の2~3倍もの大きさのむつを網焼きに
厚切りのため、出てくるまでに30~40分かかりますが、とにかくおいしい。

さらには、オーダーしていないのに
漬物(恐らく、女将がお店で作っている一夜漬け)のサービス
があったり、
女性限定でリンゴを丸ごと器にしたリンゴシャーベットが出てきたり…

どれも美味しそうなメニューからは、とにかく手間をかけているのが伝わってきます

また、料理以外にも注目したいのが、お客さまからの声が貼ってあるトイレです。
箸袋の白いスペースに、お客さまが女将あてにメッセージを書いていき、それが貼られています。
その数なんと200以上! ひとつひとつ読んでいくと、
お客さまが魚千のサービスに納得・感動しているのが見て取れます。

やはり、ここまで徹底してやらなければ選ばれ続けないということです。
魚千からは、本当にお客さまに喜んでもらえる商売をしようとする意思が伝わってきます。
美味しい料理を出すだけじゃない魚千のサービスこそ、真のサービスといえるでしょう。


炉ばた魚千
炉ばた魚千
 
炉ばた魚千
炉ばた魚千
 
 
 
コンサルタント プロフィール
中島 セイジ(なかじませいじ)
株式会社クオーターバック代表取締役社長。見・投資(みとうし)コンサルタント。マーケティング及び広告 戦略を中心にプランニング活動を行い、コンサルタントとして数多くの企業を支援している。『非効率な会 社がうまくいく理由』(フォレスト出版)、『儲けないがいい』(アチーブメント出版)が好評発売中。