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宿研通信 7月号

他業種に学ぶ ビジネスコラム

コンサルタント中島セイジの、これからが見えるビジネスコラム。
今回はイタリアにある、まちのケーキ屋「アントニアッツィ」をご紹介します。

今月のビジネス アントニアッツィの毎日改善ミーティングに学ぶ

相乗効果のあるミーティングで、
スタッフ全体のレベルをアップする

みなさんの施設では、どんなミーティングをしていますか?
スタッフが一同に会す場は、マネージャーからのインフォメーションを行うだけでなく、
様々なメリットが期待できます。

今回ご紹介するのは、イタリアのケーキ屋、アントニアッツィ。
11年前に私がイタリアへ視察に行った際に訪れた、
田舎町にある家族経営の小さなケーキ屋です。

このアントニアッツィの繁盛の秘訣といえるのが、
毎日の仕事終わりに行われる1時間ほどのミーティング。
通訳の人によると、「毎日改善ミーティング」というそうです。
その場で今日のお客さまの反応や要望、どのようなことに喜んでいたかを話し合い、
よりお客さまに満足してもらえるよう改善策を考えています。  

アントニアッツィ

 

今回、再びイタリアへ視察に行き、11年ぶりにお邪魔すると、
ウィークデーの15時に訪れたというのに店が閉まっていました。
実はこの地域(?)のルールにより15時30分まで昼休みを取らなければならないのだそうです。

15時15分頃になると次から次へと店のスタッフが戻ってくるではありませんか。
それにしても店に入っていくスタッフの多いこと。
こんなにたくさんいただろうか? と11年前の記憶をたぐりながら
店の奥に入っていくと、厨房がずーっと奥へ続いていました。
それはもう厨房というより工場と言った方が伝わりやすいかもしれません。

詳しくお話を聞くと、11年前は15人だったスタッフが、今や75人に。
マントバの街中に新たな店舗も展開しているのだといいます。
この工場でつくったものを、都市部の店舗で販売しているのです。
さらに、ケータリング事業もスタート。
ケーキだけではなく、さまざまなイベントや家庭などに料理をつくって持っていったり、
実際の現場に赴き料理をつくったりしています。

アントニアッツィ

 

ここまでの成長を遂げられた理由はやはり毎日行っている「毎日改善ミーティング」でした。
アントニアッツィでは11年以上前から、このミーティングに真摯に取り組んでいるそうです。

今日1日、お客さまと向き合い顔を見て、ニーズやウォンツを聞き、
スタッフ全員で明日からの改善策を話し合う。
もちろん、それにより生まれる具体的な効果も素晴らしいですが、
何より日々改善していこうという意識をスタッフ全員で共有できることこそ、
最大のメリットではないでしょうか。

11年ぶりにアントニアッツィを訪れ、
その成長ぶりを目にしたことで、毎日改善ミーティングが、
会社の活性化、お客さまの満足にはっきりとつながっていることが確認できました。

宿泊施設でも、スタッフがそれぞれの意見をぶつけ合い、意識を向上させることで、
さらに高いお客さま満足を得られる施設にランクアップすることができるでしょう。

アントニアッツィ
アントニアッツィ

 
コンサルタント プロフィール
中島 セイジ(なかじませいじ)
株式会社クオーターバック代表取締役社長。見・投資(みとうし)コンサルタント。マーケティング及び広告 戦略を中心にプランニング活動を行い、コンサルタントとして数多くの企業を支援している。『非効率な会 社がうまくいく理由』(フォレスト出版)、『儲けないがいい』(アチーブメント出版)が好評発売中。