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宿研通信 5月号

他業種に学ぶ ビジネスコラム

コンサルタント中島セイジの、これからが見えるビジネスコラム。
今回は、千葉の「大里綜合管理株式会社」をご紹介します。

大里綜合管理の理念力に学ぶ

徹底して地域貢献に挑む
不動産会社

千葉・大網の不動産会社「大里綜合管理」は、営業活動・広告宣伝をほとんどしない代わりに、
地域貢献活動やコミュニティ活動に力を入れています。

その活動は駅前の清掃であったり、
花壇の整備、九十九里ビーチのゴミ拾いや役所のトイレ掃除など。
一見なんのリターンもないこれらの活動を片手間にこなすのではなく、
経営理念に「地域貢献」掲げて全身全霊のエネルギーで臨んでいます。

震災後には東北支援バスを88回走らせ、
のべ1500名を超えるボランティアを震災現場に送り届けました。
その実現のために、5名のスタッフが新たにマイクロバスの免許を取得しました。

ビジネスコラム
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この様に地域貢献に力を入れている大里綜合管理ですが、
すべてが順調というわけではありません。
実は、この会社がある九十九里海岸沿いの地域では、
震災以降、海岸地域の取引や建築請負がすべてキャンセルになってしまい、
不動産の取引はほとんど売上ゼロという日々が続きました。

そのため、昨年の11月には売上目標の30%しか達成していませんでした。
支援活動を継続していくためには、最低限黒字で、
自らが支援を継続できる体制でなくてはなりません。

しかし先月、この会社の経営計画発表会に参加した際には、
5ヵ月で前年の50%を稼ぎ出すことに成功し、80%の売り上げを達成したというのです。
本来の目標には届いていませんが、コスト削減、社長や一部の幹部の給料を圧縮、節約を徹底し、
厳しい環境でビジネスを展開することで経常利益を出したのです。

支援活動を続けながら、利益を出すというのは非常に難しいこと。
それを達成できたのは、
苦境であろうと「地域貢献」という経営理念を徹底してきたことにあります。
その活動が地域の人たちとのコミュニケーションとなり、
大里の本業である不動産業に結びついていくのです。

野老社長は「多くの会社は上がった利益を次なる儲けのために投資する。
しかし、大里はその利益を地域のため、人のために役立たせている」と話してくれました。

ビジネスコラム
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いちいち打算し、そろばんを弾いたりせずにとにかく理念に忠実に行動し、徹底していく。
そして、その活動は必ずや多くの人から支持され、企業へと帰ってくるはずです。
地域貢献活動でも仕事でも、物事を徹底するのが企業のあるべき姿なのではないでしょうか。


地域の人たちに信頼され愛されるのは、地域への貢献度が高い企業。
大里綜合管理のようにその町にとって必要な企業になることは、
多くの人に選ばれる企業と等しいことなのです。

 
コンサルタント プロフィール
中島 セイジ(なかじませいじ)
株式会社クオーターバック代表取締役社長。見・投資(みとうし)コンサルタント。マーケティング及び広告 戦略を中心にプランニング活動を行い、コンサルタントとして数多くの企業を支援している。『非効率な会 社がうまくいく理由』(フォレスト出版)、『儲けないがいい』(アチーブメント出版)が好評発売中。