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宿研通信 3月号

他業種に学ぶ ビジネスコラム

コンサルタント中島セイジの、これからが見えるビジネスコラム。
今回は、アウトドア総合ブランド「モンベル」をご紹介します。

モンベルのチャレンジ精神に学ぶ

好奇心に溢れた
チャレンジャー

「僕は元来、怖がりなんです。」
アウトドア総合ブランド「モンベル」の創業者であり、
登山家・冒険家でもある辰野勇氏は語りました。

数々の世界の高山を登頂し、そして黒部川源流から
日本海までカヌーで下ったという辰野氏が、
このような発言をしたと言っても誰も信じないかもしれません。

そんな辰野氏との話の中で、
私が特に着目したのは「挑戦・決断」というキーワード。

登山は、常に危険と隣り合わせのため、瞬間瞬間の「決断力」が問われます。
その判断を見誤れば命も落としかねません。
新たな山に挑む前は、ネガティブなことしか考えられない時もあるそうです。

しかし、それらの不安に打ち勝つだけの準備と精神を整えることで、
欲求やチャレンジ精神が不安を上回り、結果的に挑戦することができるのだといいます。

この考え方を、辰野氏はオセロゲームに例えていました。
挑戦心や好奇心は「白」で、不安やリスクは「黒」。

まずは「挑戦したい!」と思う気持ちで白。
しかしその後、様々な気持ちが頭に浮かんでしまって、
黒、黒、黒……と続くそうです。

ところが、最後に「いける!」という3文字が浮かんできた途端に、
それまでの黒がすべて白になるそうです。

すなわち様々なネガティブ思考は、準備に万全を期し、
精神を高めることで改善できるということです。

だからこそ、山登りや川下りには
常に先を見据えたリスクマネジメントが重要なのだといいます。
人一倍怖がりであるからこそ万全の準備を
することができ、新しい挑戦に臨めるのです。

辰野氏は、この考え方をビジネスにも応用しています。

ビジネスにおいて、挑戦・決断をするというシーンは
大きなリスクを伴う場合があります。
そんな中、辰野氏は創業から37年の間で、
人が躊躇するような様々な挑戦・決断をしてきたといいます。

しかもそのすべてをしっかりと切り抜けてきました。
このような挑戦・決断ができたのも、
将来を見据え、困難を乗り切るための
リスクマネジメントに尽くしてきたからでしょう。

将来を見据え、リスクを考慮した上であえて困難な挑戦をすることが、
経営者が身に付けるべき「決断力」なのです。

私たちにはこれから、周囲が敬遠する事象に対して、
将来を見据え、決断をするということが求められています。


コンサルタント プロフィール
中島 セイジ(なかじませいじ)
株式会社クオーターバック代表取締役社長。見・投資(みとうし)コンサルタント。マーケティング及び広告 戦略を中心にプランニング活動を行い、コンサルタントとして数多くの企業を支援している。『非効率な会 社がうまくいく理由』(フォレスト出版)、『儲けないがいい』(アチーブメント出版)が好評発売中。