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宿研通信 8月号

他業種に学ぶ ビジネスコラム

コンサルタント中島セイジの、これからが見えるビジネスコラム。
今回は、全米に約300店舗を展開している人気グルメスーパーマーケット
「トレーダー・ジョーズ」
をご紹介します。

トレーダー・ジョーズの
徹底に学ぶ

トレーダー・ジョーズが
選ばれる理由

安い、楽しい、そして納得の品揃え!

ファッションであれ、家電製品の販売であれ、百貨店であれ、
昔から生活者に選ばれているお店は、このようなイメージでしょう。

そして、食品スーパーでこの路線を行っているのが、
アメリカのトレーダー・ジョーズです。

1966年創業のトレーダー・ジョーズは、
カリフォルニアを中心に全米に約300店舗を展開している、
超人気グルメスーパーマーケット。

店頭に並べられたこだわりのオーガニック商品やワインは、
世界各地から直取引で仕入れたもので、値段は格安。

店内の8割以上がPB(プライベートべランド)
というのも魅力のひとつです。

しかも、そのPBは人気により入れ替えがあるので、
行けば必ず新たな面白いもの、珍しいものがあるという
期待感を抱かせてくれます。

しかし、トレーダー・ジョーズの魅力は
単なる「商品力」に留まりません。

もうすぐストアマネージャーになるという
クルー(スタッフのことをこう呼ぶ)にお話を伺ったところ、
ヘルプのスタッフ(コンシェルジュ?)が
店内いたるところにいるのは当たり前。

特にレイを首にかけているクルーには何を聞いてもOKで、
味見をしたければ袋を開けて試食させてくれるというのです。

またトレーダー・ジョーズには常連客が多く、
クルーとお客さまとの距離が近いのも特長のひとつだとか。

「私たちにとってトレーダー・ジョーズに勤めていることは、
ステイタス性も高く、自慢なんです!」

バリュー価格にも関わらず、
徹底的に食品に対する生活者の不安を
取り去ろうとしている<バリュー&クオリティ>というところ。

そして、上の言葉にあるように
クルーたちが自慢できる徹底した店舗づくりも、
トレーダー・ジョーズ最大の強みなのです。

ここまで語れば、セルフサービスが主流のアメリカで
トレーダー・ジョーズが選ばれ続けている理由が見えてくるでしょう。

他のスーパーとは異なる一歩進んだアピール、
いわば「感動」や「愛着」、「充実」が
トレーダー・ジョーズのブランドを差別化し
好影響を与えているのです。

そこには常識を気にせず展開する、
まさにトレーダー・ジョーズ流のビジネスモデルがあり、
他にはない価値観を生み出しています。

これからの時代、多くの人から選ばれ、信頼され、
なくてはならない存在になるためには、
トレーダー・ジョーズのような独自の“徹底”が重要なのでしょう。

 

 

コンサルタント プロフィール
中島 セイジ(なかじませいじ)
株式会社クオーターバック代表取締役社長。見・投資(みとうし)コンサルタント。マーケティング及び広告 戦略を中心にプランニング活動を行い、コンサルタントとして数多くの企業を支援している。『非効率な会 社がうまくいく理由』(フォレスト出版)、『儲けないがいい』(アチーブメント出版)が好評発売中。