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宿研通信 3月号

他業種に学ぶ ビジネスコラム

コンサルタント中島セイジの、これからが見えるビジネスコラム。
今回は、株式会社旺方トレーディングについてご紹介します。

旺方トレーディングのリユースに学ぶ

選ばれるものづくりの根底に流れる“日本人の精神”

私も多くのビジネスに関わらせていただきましたが、
農機具の中古販売が
まさかこんなに活性化しているとは知りませんでした。
というのは、中古の車ではなく、トラクターが日本中へ、
いや世界へと販売されているのです。

先日、株式会社旺方トレーディング
代表取締役社長の幸田伸一氏と
お話する機会がありました。


そこで驚いたのが、
リユースビジネスにおいての
日本のものづくりのクオリティ。

旺方トレーディングでは、
農家で使われなくなった
トラクターなどの農機具を買い取り、
中古品として国内や海外に向けて販売しています。

ヨーロッパを中心とした
70ヵ国以上に輸出しているそうです。

中古の日本製農機具は、
新品の農機具を購入するのが難しい農家や、
海外の農家に人気が高いのだとか。

ここで注目したいのが、
“made in japan”の信頼性の高さ。

日本の農機具が
「小回りがきき、高機能かつ高品質」
であると認められているのです。

より効率的に農作業を行えるようにと
開発されたトラクターは、
1960年代から全国の農家で使われるようになりました。

しかし、次第に日本の農業は縮小されつつあり、
トラクター含め農機具は納屋の奥に
しまわれたままになりつつありました。

そこに注目した幸田氏は、まだまだ活躍できる
日本の農機具のリユースビジネスに
打って出たそうです。

海外の農家では、機能的で使いやすく、
故障しにくい“made in japan”の農機具は
非常に喜ばれています。

それはメーカーにとっても、
名が世界に知られるきっかけにもなる
という側面も併せ持ちます。

このように、リユースビジネスは、
ただの中古品販売ではありません。
日本製品を通して、
“日本のものづくりの価値”を
世界へ発信することにも繋がっているのです。

すなわち、日本のものづくりの
質を活かしたビジネスは、
日本のブランディングにもなるということ。

モノを長く大切に使おうという日本人の精神と、
それを可能にした日本のものづくり技術。

この素晴らしいビジネスモデルは、
そんなことを世界に伝えてくれているのです。

 

 

コンサルタント プロフィール
中島 セイジ(なかじませいじ)
株式会社クオーターバック代表取締役社長。見・投資(みとうし)コンサルタント。マーケティング及び広告 戦略を中心にプランニング活動を行い、コンサルタントとして数多くの企業を支援している。『非効率な会 社がうまくいく理由』(フォレスト出版)、『儲けないがいい』(アチーブメント出版)が好評発売中。