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宿研通信 8月号

食・浴・看板3人の匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
今月は温浴の匠が「浴場のイメージアップ」についてお教えします。

お客様は浴場のどこを見ているか

お客さまは浴場を見ているのではなく、感じている

こんにちは、“温浴の匠”木地本朋奈です。
温浴施設で集客や他の施設との差別化を図ろうとすると、
新しいサービスを導入したり施設をリニューアルしたり…とみなさん考えると思います。
しかし、経費や時間などの問題で、
そういった大掛かりなことに、すぐに取りかかることは難しいですよね。
 
そこで今回は、今日からできる、温浴施設のイメージをアップする工夫をお教えします。
 
といっても、温浴施設のイメージに直結しているものは、 みなさんが既にご存知であろう“清潔さ”。 では、お客さまが、浴場の清潔さをどこで判断しているかはご存知ですか?  
今回は、「お客さまは、どこで施設の清潔さを判断するのか」をお教えしますので、
今一度お客さまの目線で施設をチェックしてみましょう。
 
まず、「目に見える部分」。
お湯のにごりや、タイルの目地に詰まった汚れ、カビ、コケ、鏡の曇りや汚れなど、
お客さまは実に多くのポイントを見ています。
湯に浸かったときに、ふと天井を見上げることもあるかもしれません。
せっかくリラックスしているときに、天井に汚れがあったらどうでしょう。
少なくとも、お客さまの視界に入るところは全てきれいにしたいものです。
また、湯口から湯が浴槽に落ちる瞬間にあぶくが出たりすると、
人は無意識に下水の汚いイメージを思い出してしまいます。
こんなところにも注意が必要です。
 
次に「ニオイ」。
温泉の硫黄成分の匂いは別として、
浴場からカビやどぶ、汗や塩素のニオイがしてきたら…。
どれも気持ちのいいものではありませんね。
 
最後に「ぬめり」。
これは、温泉成分から出ているぬめりではなく、
汚れから来るぬめりのこと。
この違いは、温泉通のお客さまなら温泉成分表を見ただけで、
一発で見抜いてしまいますし、温泉通のお客さまでなくても、
床が滑るのを感じたら、それだけで嫌な思いをするでしょう。
 
「目に見える部分」「ニオイ」「ぬめり」。
つまり、お客さまは視覚・嗅覚・触覚などの五感で
浴場の清潔さをチェックしている
のです。
浴場でのお客さまは、裸という、とても無防備な状態でいるわけですから、
周囲に敏感になるのは当たり前。
こちらも、視覚だけではなく、五感すべてを使って
汚れは無いかチェックし衛生を保つことが、とても大切なのです。
 
それには、服を着てただ浴場を眺めるだけではダメ。
実際に入浴してお風呂の水面すれすれからニオイを嗅いだり、
天井やガラスを眺めなければ
「お客さま視点」でチェックしたことにはならないので注意してください。
 
もしかして、経営上の問題で人件費削減! といって
掃除にかけるコストを削ってしまってはいませんか?
掃除やサービスなど、お客さまに直接関わる部分のコストカットは、
品質のカットに繋がります。では、どこ削ればよいのでしょうか?
 
そんな風に頭を悩ませている方が多いであろう、コストのお話はまた次回。


 
混浴の匠 プロフィール
木地本 朋奈(きじもと ともな)
1965年三重県四日市市で生まれ。1987年慶應義塾大学 法学部法律学科を卒業後、大手ディベロッ パー・外食運営会社のマネージャーを経て、1993年に「温泉・温浴施設の繁盛創出」をビジョンに持っ た株式会社トリリオンを設立。年間に200回以上、温泉・温浴施設で入浴している温浴コンサルタント の第一人者として、全国の温泉・温浴施設約200件のサポートを行っている。社団法人日本サウナ・スパ 協会」の評議員、「社団法人関東ニュービジネス協議会」の理事に就任。