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宿研通信 12月号

匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
4ヵ月連続で接遇の匠がおもてなしの極意をお教えします。
第3回目のテーマは「リピーターを逃さない工夫」です。

情報を活用して、リピーターの心をつかむ

皆さんこんにちは“接遇の匠”山尾百合子です。

「いつ来ても食事が美味しいですね」
「前回泊まって、とても良かったのでまた来ました」
「今度の旅行でも、またこのホテルを使わせてもらうよ」
こんな風に言ってくれるリピーターのお客さまが、
皆さまの施設にもいらっしゃると思います。

安定した集客率を維持するためにも、
リピーターのお客さまの心はがっちりつかんでおきたいところです。

浮遊層になりえる
リピーター

お客さまの中には新規のお客さま・リピーターのお客さまの他に
「浮遊層」と呼ばれる方々がいます。
「浮遊層」とは、明確な購入目的を持たず、迷いながら情報を求める方々のことで、
あまり一つの施設にこだわらない方々です。

リピーターのお客さまも、いつこの浮遊層になるかはわかりません。
今まで何度もいらしていた方でも、例えばご友人から別の良い条件を紹介されれば、
一瞬でリピーターでなくなってしまうことがあるでしょう。

インターネットなどが普及し、溢れる程の情報が簡単に手に入る今、
お客さまは常により良い施設を探しています。
そんな状況で、リピーターのお客さまが離れていかない保証はないのです。

それでは、そのリピーターを逃さないためになにができるのでしょうか。

宿泊前から
おもてなしの心を伝える

2011年10月号「大切にされている感」を演出すると繋がるところもありますが、
リピーターのお客さまには、なおのこと特別感を持っていただくことが大切です。
そのために、お客さまに送るDMにも少し工夫を凝らしてみましょう。

再訪に繋げるためDMを出すことがあるでしょう。しかし、ただ出せばよいというわけでもなく、
どういうDMを出すのかで、お客さまの心を逃がさないかどうかが決まってきます。
お客さまのもとには、様々なDMが届くので、
ありふれた文面、見た目ではたくさん送られてくるうちのひとつで終わってしまいます。

そうならないために、以前宿泊していただいた時の写真や、
その時に気付いたこと、お話しした内容などの情報を添えてみましょう。
そうすることで「私を待ってくれている」と感じてもらえ、
また行こうという気持ちを持っていただけます。

文章もプリントアウトではなく、手書きの方が印象的。
こちらの気持ちがより伝わる効果もありますし、
そのようなDMはお客さまも大切にとっておいてくださるものです。
お客さまの手元に実際に届き、施設の持っている想いを伝えられるものだから、
心に残る努力をすることが、次の機会へと繋がるのです。

リピーターのお客さまの場合、
新規のお客さまの場合よりもお客さまに関する情報を多く持っているので、
これを存分に活かさない手はありません。

宿泊の際にお名前でお呼びしたり、好みに合わせた食事をご用意したりといった、
情報を活用したおもてなしはもちろんのこと、その情報を宿泊時以外でも活用しましょう。
おもてなしの心を、訪れる前から表現することが、また訪れていただくために効果的なのです。

さて、これまで女性、リピーターなど様々なターゲットのお話しをしてきましたが、
一貫して大切なのはおもてなしの心を伝えるということです。
そこで次回はこれまでのまとめとして、
「おもてなしの心を形にする」ための取り組みについてお話ししていきます。

 
接遇の匠 プロフィール
山尾 百合子(やまお ゆりこ)
株式会社メイン 代表取締役社長。
行政や一般企業の接遇研修、専門スタッフの派遣等を手掛ける。大手モバイルメーカーのスタッフ研修 を一手に引き受け、5年連続お客さま満足度NO.1に導いた実績を持つ。経営者としてマネジメントに関 わる傍ら、CS(顧客満足度)向上を中心とした教育や経営者を対象とした研修会・講演等幅広く活動 し、講演回数は累計700本を超える。
女性目線の店づくりについてまとめた著書『女性客が増える理由』(日刊自動車新聞社)がある。元子 役・歌手・日産ミスフェアレディなど一風変わった経歴を持つ。