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宿研通信 2月号

匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
今月から4ヶ月連続して“演出の匠”が食の演出についてお話いたします。
今月のテーマは「人を呼ぶ都市の要素」です。

食の充実は観光都市への第一歩

はじめまして“演出の匠”井上 岳久です。

私は、カレーを中心とした料理を通して、地域活性化のお手伝いをしています。
そこで今回は宿泊施設の食について話す前に、
観光における“食”の重要性についてお話ししていきます。

宿泊施設の集客には、観光地として盛り上がっているか、ということが大きく影響してきます。
地域活性化の一環として、ここ数年はB級グルメのイベントが盛り上がっていますが、
私はあくまでも一過性のイベントだと考えています。
街の宣伝にはなりますが、新しい名物が誕生するたびにお客さまが流れてしまうからです。

施設、そして地域のためには一過性ではなく、
長く多くの人に愛される都市を目指すことが必要になってきます。
それでは、イベントではなくどのような点で都市をアピールしていくべきなのでしょうか?

都市に人を呼ぶ
3つの要素

旅行に訪れたら美味しい物を食べ、温泉に入り、
空いた時間で名所を回るのが王道の楽しみ方です。
そのため、多くの人が集まる都市には、 “食” “温泉” “遊び”この3つの充実が必要だと考えます。

集客力を高める3つの要素“食” “温泉” “遊び

しかし、観光地にいきなりテーマパークや、牧場などの遊びを作るのは簡単ではありません。
そして、温泉などの自然の観光資源はこちらから手を加えることはできません。
すると、この中で可変性のあるものは“食”ということになります。

観光地における“食”というのは「飲食店の料理」と「宿泊施設の料理」の2つが存在します。
前者は、話題性のあるB級グルメであっても良いと思いますが、
宿泊施設でそれが出てきたらどうでしょう。
旅館ならではのこだわり抜いた食事を楽しみにしていたお客さまに、
期待はずれな印象を与えてしまうかもしれません。
そのような印象を与えないためにも、
旅行の大きな楽しみである食を丁寧に掘り下げて考えていく必要があるのです。

集客力のある都市に必要な3つの要素 “食” “温泉” “遊び”。
食は努力によってレベルを上げることができるので、まずは“食”を充実させていきましょう。
その後、遊びを作り出していけば、
その土地に人の集まる流れができ、集客力も上がってくるはずです。

今回は観光の面から食を見てきましたが、
次回からはより具体的に宿泊施設の食についてお話していきます。

 
演出の匠 プロフィール
井上 岳久(いのうえ たかひさ)
カレー総合研究所・所長。元横濱カレーミュージアム・プロデューサー。カレー研究の第1人者で、中小企業診断士、中小企業庁・地域観光資源活性化アドバイザーなど様々な顔を持つ。カレーの文化や歴史、栄養学、地域的特色などカレー全般に精通し、1000以上ものレシピを開発、現在までに100品以上を企画販売している。著書に、『一億人の大好物 カレーの作り方』、『国民食カレーで学ぶもっともわかりやすいマーケティング入門』(日東書院本社)、『無料で一億人に知らせる門外不出のPR戦術』(明日香出版)など多数。