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宿研通信 8月号

匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
4ヶ月連続して“写真の匠”が魅力ある写真の撮り方についてお話いたします。
今回のテーマは「客室の効果的な撮影法」です。

好印象を与える客室の撮り方

皆さん、こんにちは“写真の匠”高井 潤です。

今回は「客室」の撮影についてお話しいたします。

客室撮影の
ポイントは“面”

客室には、和室・洋室、そしてベッドルームやリビングなど、様々なタイプがありますが、
全てのタイプにいえるポイントは「面を意識すること」です。

客室は宿泊中のイメージというよりも、
宿泊前のイメージで、清潔感のある写真が望ましいです。
そのため、写真の中には人の気配がなく、
撮影の主役は壁や天井、ベッドやテーブルになってきます。

“面”の要素が強い対象を美しく見せるためには、
柱や部屋の角など、
地面から垂直に延びる線が画面上でも垂直になるよう意識して撮影することが大切です。
この時、地面と平行の線や天井面、床面を画面上で水平にしようとすると、
カメラが曲がってしまいますので要注意。

客室を広く見せるために
広角レンズを使う

「できるだけ室内を広く見せたい」という気持ちは誰しも働くとは思います。
それを実現するためには、【広角レンズ】が効果的。
料理の撮影では、“一点集中”をポイントとし、
その時に歪みが発生しないよう望遠レンズの使用をオススメしました。
客室では反対に“全体を写す”ために広角レンズを使用しましょう。

広角レンズは、より広い範囲を写すことが可能になるため、
撮影スペースの限られる室内でその特性を活かすことができるのです。

「広角レンズで撮影するためには、本格的なカメラを購入しなければならないの?」
と思う方もいるかもしれませんが、
最近は、「広角対応」を売りにしているコンパクトデジカメも増えてきています。

一般的なデジカメの焦点距離は35mmほど。
これが28mm程度なら広角撮影に対応しているので、広く対象を写すことができるでしょう。
他にも、広角撮影のために、デジカメ用の別売りのレンズもありますので、参考にしてみてください。


広角レンズで
“歪み”を少なくするには

広角レンズの特徴として、端の方に「歪み」が発生しやすくなる点があります。
そのため、客室の柱や窓が歪んで見えてしまう危険性もあるのです。

客室は“面”の要素が強いですから、
垂直なものは垂直に表現できたほうが美しい部屋に見えるはずです。

広く写すこと、歪みを減らすこと。
この2つを両方クリアするカメラやレンズは、よほど高価なものでない限り難しいです。

では、手持ちの機材で出来るだけ歪みの少ない写真を撮るにはどうしたら良いのか。
カメラを構える時に上下にふったりせず、水平に撮るようにして下さい。
水平にカメラを構えることで、
柱や建物の角など地面から垂直に延びる線がハの字や逆ハの字にならず、
平行な線としてうつります。

自分が表現したい高さで撮るということも大切ですので、
カメラを水平に構えたまま、しゃがんで見たり、
ステップに上がって高い位置にのぼってみるのも良いです。

この時、カメラを縦に構えると、高い所で撮れば天井が大きく、
低い所で撮れば当然床が大きく写ってしまいます。
そう言った場合には上下どちらかを少し切るなどの工夫をすると良いでしょう。

 
演出の匠 プロフィール
高井 潤(たかい じゅん)
日本大学芸術学部在学中より、フリーカメラマンとして、月刊誌、季刊誌のグラビアページなどを撮影。 卒業後、広告写真スタジオ、アマナコーポレーションにてスタジオワークを学び、フリーカメラマンとして 独立。週刊誌、情報誌の撮影経験を重ねる。その後、日本経済新聞社写真部に所属、報道写真を経験 し、2007年に独立。現在、新聞、雑誌、広告と多岐にわたる撮影業務を行う。