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宿研通信 9月号

匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
4ヶ月連続して“写真の匠”が魅力ある写真の撮り方についてお話いたします。
今回のテーマは「魅力を明確にすることの大切さ」です。

内容を明確にすることがお客さまの心を刺激する

皆さんこんにちは、“写真の匠”高井潤です。

前回までお話してきた内容の中で、共通して大切にしていただきたいのが
「シーンによって何を明確に表現したいか」です。
その上で“写真のサイズ(サイズによってどう見せるかが変わります)”
“歪ませないこと”に注意をして下さい。

何を明確に表現したいかを考えるには、「宿の魅力」について考えることが必要です。
この記事をご覧の皆さまの施設は、何が魅力でしょうか?

実際に宿泊施設を撮影していると
「うちは全部が魅力ですから、全部を写してください」と言われることもあります。
そういう時に、私は「特にどこが魅力的に見せたいですか?」と聞くようにしています。

そうして具体的に考え、見せたいものを順序立てていくことが、
魅力を引き出す撮影の第一歩です。

外観でも“見せたいもの”を
意識する

風景や外観を撮影する時も、「見せたいものを意識する」ことが大切になってきます。
例えば、“壮大な富士山が鑑賞できる宿”が自慢の場合、富士山と宿を一枚に収めることが大切で、
画面の中でたとえ宿が小さくなったとしても、それは明快な写真だと言えます。
“富士山”という自慢の部分を強調できていますからね。

極端な例ではありますが、
撮影の際には自分が何を撮りたいのかを強く意識すると構図が変わってくると言うことです。
もちろん、使用サイズ(WEBなのか、雑誌なのか)によっても構図が変わることがあります。

外観の撮影では、自分が「ここで撮ろう」と思って立った場所から、
後ろに下がることができないか、確認してみてください。
建物を撮影する時は、どうしてもワイド側で撮らなくてはいけません。
その時に、野外などで後ろに15メートルくらい下がれるのなら、
そこでカメラをズーミングしたほうが、より歪みの少ない写真を取ることができます。

広角レンズはどうしても樽型に歪んでしまう性質があります。
また、ズーミングして望遠レンズ側に寄せていくほどぶれやすくなってしまうので、
撮影の際は三脚を使うようにしてください。
ただし、広角レンズはどうしても樽型に歪んでしまう性質があり、
下がっていくほどぶれやすくなってしまうので、撮影の際は三脚を使うようにしてください。

「いらっしゃいませ」の心が
伝わる写真

宿の写真でよく見るのが、スタッフの方と入り口を写し、お客さまを出迎える様子の構図です。

この際も何を主役に撮りたいかを考えることが重要で、
例えば女将さんを主役にする場合は「人が主役」というイメージで
人を大きく、背景に宿がある構図で。
宿が主役でスタッフのおもてなしの心を込めたいと言うことであれば
宿の入口と人のバランスを考えて撮影すると良いと思います。

一例としては、画面の1/4にスタッフの方、
残りの3/4が建物(入り口)というバランスもあると思います。
宿の考える最善のバランスを写真にも反映させると良いでしょう。

出迎え風景の写真では「いらっしゃいませ」という心を表現することが大切。
また、お客さまから見てどう思って欲しいかを考えながら撮影することも、
写真の魅力を際立たせるコツです。

使用サイズや、構図、撮り方など様々なことをお話してきましたが、
やはり大切なのは、写真を見ているお客さまに「この宿に行きたいな」と感じていただくこと。

何を表現したいか、ということはシーンによって違います。
それは、そのモチーフ(例えば料理、お風呂など)によって魅力のポイントが違うから。
表現したいことを意識しながら撮影に望めば、
お客さまの「行きたい」という心を刺激する写真が取れるはずです。

 
写真の匠 プロフィール
高井 潤(たかい じゅん)
日本大学芸術学部在学中より、フリーカメラマンとして、月刊誌、季刊誌のグラビアページなどを撮影。 卒業後、広告写真スタジオ、アマナコーポレーションにてスタジオワークを学び、フリーカメラマンとして 独立。週刊誌、情報誌の撮影経験を重ねる。その後、日本経済新聞社写真部に所属、報道写真を経験 し、2007年に独立。現在、新聞、雑誌、広告と多岐にわたる撮影業務を行う。