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宿研通信 6月号

匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
4ヶ月連続して“話し方の匠”が会話から生まれるおもてなしについてお話しいたします。
今回のテーマは 「顔が見えない相手への会話術」 についてです。

声は心を映す鏡

皆様、はじめまして。“話し方の匠”西任暁子と申します。
今月から4回に渡り、「会話からのおもてなし」をテーマにお話してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。

第1回目は、顔が見えない相手への会話術についてです。

会話も立派な
おもてなし

お客さまが宿をお選びになるとき、重視されることは何でしょうか。
立地、景色の良さ、客室の広さ、食事の美味しさ…。
人によってさまざまだと思います。

しかし、お客さまが実際に宿泊された後に
「また行きたい」と思うかどうかは、人です。
その宿で働く人の笑顔や言葉、心遣い。
どんなに外側が素晴らしい宿でも、
大切なのはそこで働く人のあり方です。
宿の魅力を引き立てるのも、台無しにしてしまうのも、
宿で働く人なのです。

誰もがお客さまに喜んでいただきたいという
心を持って働いているでしょう。
しかし、心は見ることができません。
だから言葉と行動で表現しなければ伝わらないのです。
そこで、「言葉」のおもてなしについて考えてみましょう。

見えない相手を
想像することがカギ

お客さまとの会話はおもてなしの基本です。

特に重要なのは、第一印象ですが、
もし初めての会話が電話だったら...。

相手の顔が見えないだけに、「忙しいから」と
つい対応が疎かになってしまうなど
落とし穴が多い場面でもあります。

ですが、そんな状況だからこそ大切なのが「相手を想像すること」です。

顔が見えないからこそ、
声や言葉には話す人の心が映ります。
落ち着かない気持ちや疲れた気持ちで対応すれば、
それらは相手に筒抜けになってしまうもの。
だからこそ、お客さまの声をよく聞いて、
どんな表情でお話されているのか?
どんなお気持ちでいらっしゃるのか?
など、相手を想像して話しましょう。
対面している時以上に、想像力が必要なのが電話対応です。

もし、忙しい時にお客さまから電話がかかってきたら
受話器を取る前に1度深呼吸をしてみてください。
この時意識することは、しっかり息を吐くこと。
深く息を吐いたら、吸う方は意識しなくてもできます。
息をゆっくり吐くと、
心が一瞬で静かになるのを感じることができるでしょう。

ひと呼吸で、自分の日常から離れることです。
心を整えてから電話に出れば、
相手のことを想像する余裕がきっと生まれてきます。

また、電話での接客が苦手な方は、
「電話のやりとりを録音する」ことをおすすめします。

自分の声や話し方を自分で聞く機会はなかなかありません。
いざ聞いてみると恥ずかしくなります。
でも、お客さまはその恥ずかしいあなたの話を聞いているのです。
客観的に訊くことで、お客さまの立場に立ち、
改善点が見えてくるでしょう。

さらに、自分だけではなく、
一緒に働く仲間にも聞いてもらい、
意見を求めるとよりよいでしょう。

今、「それだけは、嫌だな」と思われたでしょうか。
そのお気持ちはよくわかります。

でも、これまで「いい」と思ってきたことを
積み重ねてきた結果が「今」です。
「新しい未来」を手に入れるためには、
これまでやらなかったことを実践する必要があるのです。

<まとめ>

会話の中でお客さまが何を求めているのかを感じとって声でアシストすることは、
宿の信頼を高めることにつながるでしょう。

■ワンポイントアドバイス●宿のアピールポイントをまとめる●お客さまの選択肢を限定する

 
話し方の匠 プロフィール
西任 暁子 (にしと あきこ)
U.B.U.株式会社 代表。スピーチコンサルタント。
在学中に大阪FM802でDJとしてデビューし、生放送を中心にこれまで30以上の番組を手がける。「話
し方」という視点で、話し手・聞き手両方の立場から「わかりやすく伝える方法」について探求を重ねて
きた。現在は、スピーチコンサルタントとして、経営者やビジネスリーダーなどプロフェッショナルに向け
て話し方を個別指導するほか、話し方の学校では学長を務めている。