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宿研通信 12月号

匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
4ヶ月連続して“採用の匠”が「宿屋に求められる人材育成」についてお話しいたします。
今回のテーマは 「働きやすい環境づくりが人材育成の要」 についてです。

働きやすい環境づくりが人材育成の要

みなさま、こんにちは。“採用の匠”小川晴寿です。
4ヵ月に亘り、宿屋に効果的な人材採用のコツについてお話ししています。
どうぞよろしくお願いいたします。

第3回目は、「新たな仲間を迎え入れる準備」についてです。

人材採用とは、一言で言えば“人とのめぐり合わせ”。
せっかく一緒に働くことになった人とは
できるだけ長く働きたいと思うのは当然のことですよね。
だからこそ、受け入れる側は、新しい仲間にとって
働きやすい職場環境を整えることが大切なのです。

とはいえ、具体的に何をしたらいいか
頭を悩ませる宿屋の経営者の方も
多いのではないでしょうか。

そこで、今回はサービス業界で実践されている
事例をご紹介させていただきます。
働きやすい職場環境づくりへの参考にしてみてください。

学びの多い環境づくりが、
新人の成長を促す

働きやすい職場の条件の1つに、
新人の成長を促す“ルール”が整っていることが挙げられます。
では、具体的にどうすればよいでしょうか。

新人が仕事を覚えることで重要なことは、
キッチンや接客、営業などすべての職業において、
基本的な作業は「まずは体を動かして覚える」ということです。
仕事のコツを何度聞いても、実際に行動してみなければ分かりません。
新人だからといって裏方に徹するよりも、
人前(お客さま)に立たせて働かせることで、
体に仕事を覚えさせることができ、短時間での成長が見込めるでしょう。

そこでオススメするのが、有名レストランでも
採用されている「60秒ルール」。
これは、同じお客さまのテーブルに60秒以上いてはいけない、というルールのこと。
1つのテーブルに長くいると、
他のテーブルのお客様が不公平感を抱くようになります。
だから、このルールを採用することで、
常にたくさんのお客さまに接客してまわれるようになります。
これは、レストランなどの飲食業だけでなく、
宿屋業界にも共通して言えることなのではないでしょうか。

このように、接客にちょっとしたルールを設けることで、
たくさんのお客さまへの接客や、
仕事での“気づき”を促すことができます。

経験が浅い新人が多くを学ぶための工夫は、
働きやすい職場への第一歩となるでしょう。

朝礼で
メリハリある職場づくり

働きやすい職場をつくるにあたりは、
新人も例外ではなく、スタッフ全員でつくり上げるもの。
職場環境の改善によって生まれる、
より良いサービスのためには、
チームとしての団結が欠かせません。

そんな時、企業理念を共有できる「朝礼」は非常に有効です。
営業時間が決まっているお店と違い、24時間通して営業している宿屋は、
全員が一堂に会して意思の統一を図ることが困難です。
そこで、職場単位でシフトも考慮しながら朝礼を実施し、
スタッフのモチベーションをあげていきます。

スポーツで例えるなら試合前の「円陣」のような役割を果たします。
いままでどんな練習をしてきたか、最終的なフォーメーションの確認、
この試合の位置づけなどを話し合うことで、
気持ちよく試合(仕事)のスタートを切ることができるのです。

このように、独自のルールを加えたり、
気持ちを切りかえるためのメリハリある環境を整えることで、
スタッフ一人ひとりの能力やモチベーション向上に繋がります。
そして、それが宿全体の質の向上にも大きく貢献するのです。
採用を考える時は、同時に現状の職場環境を
見直してみるのも良いでしょう。

■ワンポイントアドバイス~企業理念を浸透させる方法~●「ありがとうカード」の実践●クレドカードを身につける

 
採用の匠 プロフィール
小川 晴寿 (おがわ はるひさ)
株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング 代表。
東証2部上場のコンサルティング会社へ入社後、コンサルティング商品の企画・開発をはじめ、営業部門の
生産性向上、人事評価制度の策定、マネジメント・システムの構築、 採用コンサルティング等のプロジェク
トを経験。その後、株式会社リンク・ワンの創業メンバーとして、経営に参画。取締役として、おもにプロ
店長事業、教育コンサルティング事業を管掌し、一翼を担う。2006年11月、アッシュ・マネジメント・コン
サルティングを設立。若手の速・戦力化、定着のコンサルティングを行っている。