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宿研通信 1月号

匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
4ヵ月連続して“インバウンドの匠”が
「宿屋に求められるインバウンド施策」についてお話しいたします。
今回のテーマは「世界を知るインバウンド集客」についてです。

世界を知るインバウンド集客

みなさま、こんにちは。“インバウンドの匠”村山慶輔です。
4回にわたり、「宿屋に求められるインバウンド施策」についてお話ししています。
どうぞよろしくお願いいたします。

最終回となる第4回は、「世界を知るインバウンド集客」についてです。

宿屋が
日本の“顔”となる

前回は文化のちがいから起こり得る
トラブルやその解決方法を
事例をあげてご紹介しました。

今回お話ししたいことは、
「世界を知るインバウンド集客」についてです。

旅行先で親切にされたら
その土地の人に好感を持つのと同じように、
インバウンドビジネスにおいて日本での待遇のよし悪しが、
訪日観光客にとっての日本の印象を決めます。
また、旅行者にとって宿屋はもっとも滞在時間が長く、
リラックスして過ごす場所。
外出先での事柄以上に、
宿屋での待遇が強く印象に残りやすいといえます。

つまり、インバウンドにおける宿屋は
日本の“顔”とも言うべき存在なのです。
「ここは日本だから」などといった主観的な視点ではなく、
「もし自分が知らない土地で困ったらどう対応してほしいか」という
相手の立場に立った視点でおもてなしをすることが、
日本に対して好印象を持っていただくために
大切なことだと言えるでしょう。

ここで、宿屋経営者の方に
ぜひ行ってほしいことがあります。
それは「海外旅行」をすること。
外国人観光客の気持ちを知るには、
自らが“外国人”を体験することが大切です。
言葉が通じない世界で
どのような待遇に“おもてなし”を感じるのか、
トラブルが起きた時はどのように対応してほしいのか。
1回の旅行だけでも多くのことを学べるはずです。
参考にしたいサービスやおもてなしを見つけ、
自身の宿屋にも取り入れてみるとよいでしょう。

地域で行う
インバウンド集客

宿屋は日本の“顔”になるというお話をしましたが、
そんな重要な役目があるからこそ
宿屋以外の部分でもその土地のよさを
アピールするべきだと思います。
それは、地域の人と協力して
その土地の活性化施策を行うことです。

ここで事例をご紹介しましょう。
ある宿屋では、経営課題としてサービス向上を図るだけでなく、
その宿屋がある地域における体験型のプログラムをつくり、
宿屋に滞在している観光客に対して発信しているそうです。
それは、この土地を訪れているお客さまが、
「宿屋」ではなく「土地の観光」を目的としているためだといいます。
また、季節ごとのイベントの案内や魅力を
コミュニケーションしながら伝えることで
宿屋だけでなく、地域全体の再来訪率をあげたそうです。

このように、その土地に魅力的な観光場所があるからこそ、
宿屋はインフラとして機能します。
宿屋が中心となってその地域を紹介することで、
訪日外国人観光客だけでなく、日本人観光客に対しても
魅力的な土地としての印象が深くなり、集客に繋がるでしょう。

 

 
インバウンドの匠 プロフィール
村山 慶輔 (むらやま けいすけ)
株式会社やまとごころ代表取締役。インバウンド戦略アドバイザー。米国ウィスコンシン大学マディソン校卒。2007年にインバウンド観光に特化したBtoBサイト「やまとごころ.JP」を立ちあげ、さまざまな業界に情報発信、教育・研修、コンサルティングサービスなどを提供。インバウンドビジネスの専門家として、ワールドビジネスサテライト、NHKワールドをはじめ、国内外各種メディアへ出演多数。著書に「訪日外国人観光ビジネス 沸騰するインバウンド市場攻略ガイド(翔泳社)」がある。