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宿研通信 2月号

互いの協力で理想の未来を形に。ここはアイディアの宝庫 宿研トピックス

宿研からのお知らせや、パートナー施設さまの取り組みなどをご紹介するこのコーナー。
今回は、お客さまの購買意欲をかきたてる表現の作り方をお教えします。

お客さまの心に響く売りの表現

みなさんは施設の“売り”を、どう説明していますか?
いろいろな施設さまに尋ねると「料理とお風呂」という答えが多く返ってきます。
しかし、このようなおおまかな表現では、お客さまの心に響きません。
“売り”をいかに魅力的にPRできるかが、
数ある宿泊施設のなかで頭ひとつ抜けられるかにつながるということです。

宿泊予約サイトを見ていると「旬の食材を使用した会席料理」という表現を
よく目にしますが、これではまだ“購入に結びつく”表現には一歩足りません。
今回の宿研トピックスでは、お客さまを購入に誘導するためには、
どんな表現が効果的なのかを考えていきましょう。

心に響かない表現例 「お客様に好評の大浴場」
心に響かない表現例
「当館自慢の焼き肉です」
 

心に響かない表現例 「お客様に好評の大浴場」
心に響かない表現例
「お客様に好評の大浴場」
 

お客さまに興味・関心を
持ってもらうことが必須

広告マーケティングの業界用語には、生活者の消費行動を分析した
「AIDMA(アイドマ)の法則」や「AISAS(アイサス)の法則」という考え方があります。

AIDMAの法則…
商品の購入に誘導されるときの行動パターン
Attention(注目) ⇒ Interest(興味・関心) ⇒ Desire(欲求)⇒
Memory(記憶) ⇒ Action(購入)

AISASの法則…
インターネットが普及してからの行動パターン
Attention(注目) ⇒ Interest(興味・関心) ⇒ Search(検索) ⇒
Action(購入) ⇒ Share(共有)

いずれにおいても、“Interest(興味・関心)”という行動が入っていることがわかります。
購入まで誘導するためには、
「商品について知っているけれども興味は無い」という最初の状態から、
Interest(興味・関心)の状態に持っていき、
そこからSearch(検索)やDesire(欲求)のステップに繋げなければいけません。

情景をイメージできる
具体的な表現をこころがける

宿泊プランを購入していただくには、宿泊したときのイメージをしてもらうことが重要です。
そのためには、施設の売りを表現する言葉は
「料理とお風呂」「旬の食材を使用した会席料理」といった、
どこにでもあるものではいけません。

漠然とした総称で表現するのではなく、具体的に掘り下げて考える必要があります。

例えば「お風呂」といっても、
そこから「温泉」「浴場」「浴槽」などさまざまなものが連想されます。
その中の温泉についても、「湯量」「肌ざわり」「効能」など具体的な要素が多く出てきます。
その中で肌ざわりがセールスポイントであれば、
「ヌルヌル」なのか、「スベスベ」なのか、「ツルツル」なのか、「サラサラ」なのか
よりイメージの湧きやすい表現を探っていきます。

「毎分700リットルの、美肌効果の高い強アルカリ泉でお肌がスベスベになります!」と
書いてあげると、入浴するイメージが湧きやすい表現になります。

 
 
具体的に掘り下げた表現例
具体的に掘り下げた表現例
「当館の浴場は檜の香りを感じることができる
造りとなっており、心身ともにリラックスをしながら
ご入浴いただけます」
 
 
具体的に掘り下げた表現例
具体的に掘り下げた表現例
「新緑に囲まれた100平米の露天風呂は、
50人同時にお入りいただいてもゆっくりと
ご入浴いただけます」
 
 

料理で言えば、「旬の食材」と一言で言っても具体的には何でしょうか。
「春はタケノコ、夏はオクラ…」という風に考えていき、
そこから更にタケノコが「孟宗竹(もうそうちく)」という種類だとしたら、
それがどんなものなのか詳しく表現してあげます。

「日本のタケ類のなかで最も大きく肉厚だけれども柔らかい」と書くと、
文章を読むだけでどんな食感なのかイメージができます。

「春は日本のタケ類のなかで最も大きく、肉厚だけれども柔らかい孟宗竹の美味しい会席料理」
こう表現すると、食べている情景がイメージしやすくなります。

 
 
具体的に掘り下げた表現例
具体的に掘り下げた表現例
「日光ゆばは、京都ゆばより倍の厚さになっており、
膜を巻き上げているのが特徴です。
食べごたえのある日光ゆばを存分に
ご堪能ください」
 
 
具体的に掘り下げた表現例
具体的に掘り下げた表現例
「天然湧水が流れる和賀川で育った天然鮎。
養殖と違い、スイカに似た香りが広がります」
 
 
五感の5つの面から
表現する

人間は五感をフルに使ってものごとを感じます。
「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」の5つの面から掘り下げて考えると更に効果的です。

例えば「じゅわっと焼きあがる」という聴覚に訴える表現、
「ぷりっぷりの」という触覚に訴える表現などが挙げられます。

 
 
画像とともに「じゅわっと焼きあがる」という表現を。
画像とともに
「じゅわっと焼きあがる」という表現を。
 
 
画像とともに
「ぷりっぷりの」という表現を。
画像とともに
「ぷりっぷりの」という表現を。
 
 

食材を表現するだけでもさまざまな表現がありますが、
“料理”の表現は食材にとどまらず、食事をする環境や料理方法でも考えられます。

このように、施設の売りが何なのかをしっかり掘り下げて表現し、
お客さまに宿泊したときをイメージして購買意欲を持ってもらいましょう。


(文:メディアサービス室 坂本 真士)