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宿研通信 2月号

互いの協力で理想の未来を形に。ここはアイディアの宝庫 宿研トピックス

宿研からのお知らせや、パートナー施設さまの取り組みなどをご紹介するこのコーナー。
今回は、「何を売りにするか」についてお話いたします。

宿の売りについて考える

誰にとっての売りが
決め手になる

「皆さまの宿の売りはなんですか?」と聞かれることは多いと思います。
その時、皆さまはどのように答えますか?
「お料理」や「温泉」「サービス」など答えは様々だと思います。

では、さらに質問です。
「その売りはどんな方に一番喜ばれるものですか?」
いかがでしょう?すぐに答えは見つかりましたでしょうか。

実は売りを表現するとき、一番重要なことは「誰にとっての」ということです。
そのことが不明確なまま売りを表現しても、誰の心にも響きません。
その結果、何の特長のないパンフレットやwebページが出来上がってしまうのです。

そこで、皆さまには逆の発想をして頂きたいと思います。
「どんなお客さまに来ていただきたいでしょうか?」
あるいは「どんなお客さまに喜ばれているでしょうか?」
つまり、宿のターゲットを設定するところから始めていただきたいと思います。

例えば…いま付箋に書き出してみてください。
「カップル」「シルバー世代」「母娘」「家族」「一人旅の女性」「一人旅の男性」...etc

そして、その次に
「そのお客さまが喜ぶことで、自分たちにできることは何か?」
考えてみましょう。
付箋にさらに書き出し、そのサービスが喜ばれるターゲットの下に貼ってみましょう。

例えば...
「一人旅の女性」の下に
「お部屋食」「駅からの送迎」「お部屋に加湿器設置」がある!

「シルバー世代」の下には、
「ヘルシー夕食対応可能」「バリアフリーの客室がある」「お食事はテーブル席」
など。

女性をターゲットにした場合、お部屋に
「空気洗浄機」「加湿器」があると喜ばれます。
女性をターゲットにした場合、お部屋に「空気洗浄機」「加湿器」があると喜ばれます。
朝食後やチェックアウト後のコーヒーサービスは
ゆったり寛ぎの時間をお客様へ提供できます。
朝食後やチェックアウト後のコーヒーサービスはゆったり寛ぎの時間をお客様へ提供できます。

お年寄りや足腰の弱いお客様に、
安心して宿泊できるサービス。
お年寄りや足腰の弱いお客様に、安心して宿泊できるサービス。
お部屋食でテーブル席をご用意するサービスを
行なっている施設様も増えて来ました。
お部屋食でテーブル席をご用意するサービスを行なっている施設様も増えて来ました。

実はこれ、宿のサービスを見直すことにもなります。
私たちが施設様へ訪問すると、
「こんないいサービスがあるのにもったいない!」と思うことがよくあります。
それらをターゲットにあわせてみることで、もっとできることがあることに
気づくかもしれません。
全てのお客さまにはできなくても、
特定のお客さまに喜ばれるサービスはもっとアピールされていいと思います。

ターゲットが
重要な理由

では、なぜターゲットが必要なのでしょうか。
その理由は「人によって価値観が異なる」からです。

興味のない方に何かを買ってもらおうとするのは「押し売り」と同じです。
それは、結果的に満足度を下げる原因にもなってしまいます。
お客さまが物を買う理由、それは「欲しいから」です。
つまり、価値を感じるから買いたくなるわけです。

予約するとき、自分がワクワクする、または一緒に行く人の喜ぶ顔が
目に浮かぶ、旅のテーマはそれぞれ違うもの。

どんなものでも全ての人に喜んでもらうことは困難です。
であれば、価値を感じてくれる人に対するアピールを強めることで
買っていただくチャンスが広がってくるのではないでしょうか。


“トンガリ”とは
価値観の共有

色んなお客さまに来てもらいたい。多くのお客さまに喜んでもらいたい。
そう考える結果、売りが誰の心にも届かなくなっていることがよくあります。
今一度、皆さまには「宿の売りは誰に喜ばれるか?」を考えていただきたいと思います。

ターゲットを定めるという事は、価値観を共有する人を見つけることです。
そして、共有できる人こそが「お客さま」になってくれる方々です。
その方々が喜んでくれる事。それが皆さまにとっての一番の売りになるはずです。
共有できない価値観は誰の心にも響かないものです。

「宿の売りはどんな方に一番喜ばれるものか?」

その答えがはっきりしてきたとき、
皆さまの宿にトンガリが生まれ、より人が集まる施設になる可能性が広がります。
答えに困った場合は、宿研にご一報ください。
一緒にトンガリを考えさせていただきます。

(文:兼松 和貴)