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子育て世代の注目が集まる「旅育」とは?ファミリー層集客の新しいアイディアをご紹介
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子育て世代の注目が集まる「旅育」とは?ファミリー層集客の新しいアイディアをご紹介

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2023. 06. 27

最終更新 2024. 07. 01

子育て世代の注目が集まる「旅育」とは?ファミリー層集客の新しいアイディアをご紹介のキービジュアル

目次

    いま、子育て世代の間では旅行を通じてさまざまな学びや経験を積むことができる
    「旅育(たびいく)」という概念が注目を集めていることをご存じでしょうか。

    家族旅行での体験というと「レジャー体験」がメインでしたが、ここ数年で「教育体験」という視点で展開される観光体験の企画が増えています。
    今回は、夏のファミリー集客方法のひとつとして「旅育」をピックアップ。旅育が注目された背景や旅育を取り入れた宿泊施設の集客アイデアをご紹介していきます。

    1. 旅育とは

    旅育と家族旅行の違い

    旅育とは、「ただ、家族で旅行に行く」のではなく、家族でいろいろな体験をし、子どもの心身の成長を促すことを目的とした家族旅行のことです。

     「旅育」の3つの要素  

    1.旅の体験:異文化・非日常体験、旅先での交流など
    2.人との時間共有:家族・友人との共通体験
      想い出づくり、日常と比較した共有時間の長さなど
    3.旅を素材とした教育:職業教育、郷土教育、地理・歴史教育、国際化教育など

     引用:森下 晶美「❝旅育❞の現状と定義を考える」日本国際観光学会論文集(第20号)March,2013

    特に、言葉を理解し会話をするようになる3歳から、脳の成長が著しい9歳頃までにかけての時期は、旅育に適しているとされています。

    2. 今なぜ旅育が注目されているのか

    「旅育」の人気が高まった一番のきっかけは、新型コロナウイルスの影響で、子供の行事や郊外学習の機会が減ってしまったことにあります。
    学習という視点で子供と旅行をすることで、旅先の様々な体験が、情操教育につながると保護者の注目が集まりました。更に、核家族化、共働き世帯の増加、IT技術の進化など、ライフスタイルの変化も「旅育」の需要を高めているといえます。

    ソニー生命が3月に行った子どもの教育資金に関する調査2023によると、≪コロナ収束後は、子どもの教育費を増やしたいと思う≫かという質問に対して、「増やしたいと思う(計)」が69.8%、という結果になっています。このように、コロナ収束後の教育熱も再燃しており、更に「旅育」という新しい教育の形に時間やお金を使う人が増える可能性もあります。

    3. 旅育が叶う宿泊施設の要素は?

    では、どんなものを用意して、どんな体験を提供したら喜んでいただけるのか?
    旅育を叶える宿泊施設に共通してみられるポイントを具体的にご紹介していきます。

    1.「本物の体験」

    これは自然や芸術、文化、歴史、建物、生活など、子どもの五感に働きかける「ホンモノの体験」が出来ることです。例えば、近くの水族館・美術館、牧場、教科書に出てくる歴史的建造物の見学等もこれにあたります。稲作や魚釣り、芋ほりや虫探しも普段は出来ないホンモノの自然体験といえ、「触れる」ということがキーワードになります。

    普段から連携している「周辺のレジャー体験」や「観光施設」も視点を「教育」に変えて企画を再構築することで、立派な「旅育」が叶う宿泊施設になり得ます。
    周辺に観光資源や体験スポットが無い場合でも、体験の基準を「子供目線」にすることで色々と出来ることが見えてきます。例えば、ホテル内での職業体験やテーブルマナーを知る等も「子供の体験」としては成立します。

    ポイント★
    ✓ 子供の創造力や感受性などを刺激できることをアピール
    ✓ 子供目線の散策MAP・説明を作成する
    ✓ 授業や受験を意識したキーワードを盛り込む
      例:「5年生で習う〇〇寺!」
    ✓ ゲーム感覚で楽しく参加できるようにする
    ✓ 体験の基準を子供目線にする

    2.「自立できる環境」

    数時間でも、親と離れて別のコミュニティで過ごすことが出来る経験も立派な旅育のひとつです。
    初対面の同世代や大人と交わる機会を作ることが難しくなっている今の時代にとって、非常にニーズの高い体験企画だといえます。
    例えば、年齢は高学年になりますが、参加型のキッズプログラムを用意する方法があります。
    虫や魚を捕まえたり、料理を作ったり、国籍の違う人と一緒に過ごしたりする体験を用意して、親は体験を終えた子供を迎えに行くというものです。

    ポイント★
    ✓ 社会性や協調性、自立性が育ちやすいことをアピール
    ✓ 親が数時間自由に過ごせることをアピール
    ✓ 親子間のコミュニケーションも増える

     

    3.「結果や形に残るモノ」

    子供が自分の力で何かを収穫したり、製作したり出来る体験は、目に見て分かりやすく結果や形に残るので自信に繋がります。更に、夏休みの自由研究等の「提出」を意識した企画にすることで、より親心をくすぐる体験内容になります。企画をブラッシュアップする際は、是非「作るだけ」ではなく、作る過程や作った後のイメージも含めて、何を用意するべきか考える必要が出てきます。

    ポイント★
    ✓ 制作物が手元に残る
    ✓ 収穫物を食事で楽しめる
    ✓ 虫の図鑑や制作レポート等が遊び感覚で完成する
    ✓ 夏休みの宿題が片付く

    4. 旅育を取り入れた宿泊施設の事例・アイデア

    最後に、実際に旅育という視点でイベントや企画を打ち出している宿泊施設をご紹介します。

    ┃ホテル椿山荘TOKYO

     引用:ホテル椿山荘TOKYO

    ホテル椿山荘では、毎年旅育にぴったりの様々な体験型ステイプランやイベントを企画されています。
    その中で今回ご紹介するのは「夏休み 家族で楽しむテーブルマナー教室」というプランです。

    内容は、フランス料理を食べながらテーブルマナーを学べるというもので、体験後は、「テーブルマナーブック(ふりがな付き)」を記念にプレゼントして貰えます。家族で夕食にフランス料理を楽しむだけでも、子供にとっては「新しい体験」ですが、そこに「学び」という視点を加えることで、子連れでのフランス料理のハードルは下がり、企画のコンセプトはグッと強まります。

    ┃苗場プリンスホテル

    苗場プリンスホテルは、地元農家「株式会社庄治郎商会」と連携して、自然と触れ合う田植え体験を実施しました。田植え後は、トラクターなどに乗車し、記念写真が撮れる体験や、ホテルに帰った後も、料理長と生産者とのコラボメニューを楽しめる仕組みになっています。
    さらに、自身が植えた田んぼの新米2kgを収穫後に届けてもらえるという特典もついています。
    地域との連携によって、その土地でしか体験できない「本物」、形に残る「成果」等、旅育にぴったりのプログラムと言えます。

    参考:株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド PRTIMES

    ┃リゾナーレ八ヶ岳(山梨)


    引用:リゾナーレ八ヶ岳

    リゾナーレ八ヶ岳は、八ヶ岳の森で虫探しを楽しめるイベント、ムシムシナイトアカデミーを企画しています。宿泊者限定プログラムで、虫を捕まえるのではなく見つけて観察し、自分だけのムシムシ図鑑を作ることができるのだそうです。夏休みの自由研究を片付けたい親の「ホンネ」にも寄り添った魅力的な企画になっています。

    ┃あゆ公園

    兵庫県養鹿市にあるあゆ公園では、「川で食べる川と遊ぶ」をキャッチコピーに夏の期間だけ「鮎のつかみ取り」体験が出来ます。敷地内のキレイな川に放った鮎を子供たちが自分の力で考え・つかみ取りをして、捕まえた鮎は後ほど塩焼きにして食べることもできます。

    さいごに

    子育て世代の親は、長期休暇の旅行を通じて子供の興味関心を広げるきっかけを探しています。
    まずは、もう一度身近な地域の魅力(自然、歴史、文化、食事)を洗い出し、体験コンテンツの見直しやコンセプト・内容・コピーのブラッシュアップをしてみてはどうでしょうか。本来であれば、宿泊施設に泊まるというだけで子供にとっては既に「体験イベント」になり得ます。当たり前に提供しているサービスに「体験価値」や「学び」という視点をプラスすることで、今の家族旅行のトレンドに対応出来たり、新しい付加価値になる可能性があります成功している旅育企画の共通点は、子供と親の両面のニーズを捉えていること。
    子供の学びや挑戦、わくわくする体験を軸にしてアイデアを出し、売り出すときは「子供を育てる親の心理」を意識してプロモーションを行うことで、「旅育」という新たなマーケットを味方に出来るのかもしれません。

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