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【宿泊業のDX活用法】エリアの集客情報を数値で可視化!「観光予報プラットホーム」活用のすすめ
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【宿泊業のDX活用法】エリアの集客情報を数値で可視化!「観光予報プラットホーム」活用のすすめ

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2022. 08. 08

最終更新 2024. 06. 18

目次

    集客の対策を考えているホテル、旅館のご担当者様は、日ごろから先々の集客にまつわる情報を探していることと思います。

    今回は「この先、地域にはどんな人たちが、どれくらい訪れるのか」を誰でも閲覧・活用できるよう可視化したビックデータ「観光予報プラットフォーム」の概要とその活用方法をご紹介します。

     

    観光予報プラットフォームとは

     

    画像一部引用:観光予報プラットフォーム


    2016年4月、経済産業省のオープンデータ実証事*として、全国各地の宿泊予約や実績データ、
    宿泊客の属性を視覚的に提供するために「観光予報プラットフォーム」が創られました。
    公表されているデータの内容は宿泊を基軸にした観光に関連するデータであり、地域活性化や宿泊業・観光業に携わる事業者の生産性向上を目的としています。

    この「観光予報プラットフォーム」に集積される宿泊実績や予測機能は全国約1.4億泊(2021年6月時点)のデータ(店頭、国内ネット販売など)から抽出し算出されています。私たち宿研も関係する事業者として、個人情報を除く予約データの一部を提供しています。

    *オープンデータ・・・公共の機関が調査した「誰でも使える公表データ」のことです。官民データ活用推進基本法(平成28年法律第103号)において、国及び地方公共団体は事業戦略やマーケティングに有益なデータを公表することが義務付けられました。

     

     

    観光予報プラットフォームを活用するメリット

     

    これまで国や自治体、民間企業が公表していたデータは統計の要素が強く、過去のデータから傾向を読み解くものでした。
    また、データは一元化されておらず、公表する組織によって調査内容や公表方法が異なっていました。こうした過去の傾向データは平時には役に立ちますが、コロナ禍になってからの旅行形態の変化には参考にならないものとなり、現在はリアルタイムで先の情報を知る必要性が高まっています。

     

    この「観光予報プラットフォーム」のメリットは大きく3つです。

      1.この先の動向を知ることができる
     最大6か月先までの宿泊予約データが集積されている 

      2.地域の詳細な状況と特徴が確認できる
     データは各地域の市町村、観光地単位で調べることができる 

      3.地域の観光資源や細かなサービス情報が一元管理されている 
     地域の観光・サービス状況が格納されている

    本記事ではこの3つのメリットに焦点を当て、活用方法を簡単にご紹介します。
    尚、本記事でご紹介する項目以外の詳しい内容は、下記の公式サイトからご確認ください。

    リンク先:観光予報プラットフォーム

     

    <メリット1> この先の動向を知ることができる


    過去の宿泊実績はもちろん、最大6か月先までの宿泊予約がデータ蓄積されています。

    例えば、下図はある県の3か月先の宿泊者数データです。これを見ると次のことが分かります。

    ① 8/28(日)、8/29(月)の動きが良い。
    ② 9/5(月)~9/16(金)の週は動きが悪い。
    ③ 9/17(土)、9/18(日)の動きが良い。


    次に下図は上図の宿泊者の宿泊形態を表したものです。


    ① 8/28(日)、8/29(月)の動きが良いのは、夫婦・カップルでの宿泊が多いことが要因。

      8/29(月)は家族層や男女3人以上の割合が減る。
    ② 9/5(月)~9/16(金)の週は動きが悪い。この週に比較的動きがあるのが、夫婦・カップルでの宿泊。


    つまり、このエリアでは9/16(金)まで夫婦・カップルの動きがあるので、                   この層に向けた販売促進やサービスは需要があることが予想できます。

     

    ③ 9/17(土)、9/18(日)は女性グループでの利用が最も多い。                                                


    この両日は女性グループ向けの販売促進やサービスは需要があることが予想できます。

     

    このように宿泊者数の傾向と、宿泊の形態を照らし合わせると「この先どんな人たちが、どれくらい訪れるのか」を把握でき、そこから具体的な対策を考えることができます。

    つまり、集客だけでなく、需要を予測することで宿泊者の満足度向上に繋げる施策を事前に考えることができます。こちらの「単純集計」内では、その他に「購入単価」や「年齢層」「居住地」「外国人宿泊者数」など様々な切り口で確認が可能です。

     

     

    <メリット2> 地域の詳細な状況と特徴が確認できる。

     

    「観光予報プラットフォーム」では都道府県単位のデータだけではなく、市町村や観光地単位でも絞ることができるので、地域データからその地域の特徴を掴むことができます。

    例えば、以下は大分の温泉地「別府温泉」と「湯布院温泉」の宿泊形態のデータです。
    ご覧の通り8/25(木)以降、別府温泉は湯布院に比べ週末の家族層(青線)が多く、反対に湯布院は夫婦・カップル(オレンジ線)と3人以上(紫線)の割合が多いことが分かります。

    また、湯布院の10月中旬は夫婦・カップルの割合が多く、何らかの要因があると思われるので地域行事やイベントが関係していないか調べる必要があります。そうすることで、先行して夫婦・カップルの来訪目的や需要、行動特性に応じた対策を講じることができます。

     

     

     

    <メリット3> 地域の観光資源や細かなサービス情報が一元管理されている。

     

    観光予報プラットフォーム内では地域の観光資源を「地域のポテンシャル」と呼んでいます。
    上記でご紹介しました地域の各宿泊データを「点」とすると、地域のポテンシャルは「面」の情報となります。

    具体的には、観光スポット、飲食店、宿泊施設などの一般的な観光情報に加え、地域独自のイベントや体験プログラム、漫画や映画の舞台といった旬の情報、免税店、フリーWi-Fi、外国カード対応ATM、訪日外国人のニーズに合わせた地域資源などを地図上で一元管理しています。

     

     

    下のカテゴリをクリックすると、該当する位置が上記の地図上にアイコンで表示されます。さらに地上のアイコンをクリックすると、その概要と詳細のリンク先に飛ぶことができます。
    案内マップを作成する際や、地域の新たな観光資源の発見に活用できます。

     

     

     

    さいごに

     

    いかがだったでしょうか。
    このサービスの開始が2016年4月ということもあり、すでに活用されている方も多いと思います。
    今回は無料で利用できる範囲の中から簡単にご紹介しましたが、有料サービスを活用するとさらに踏み込んだマーケティング分析が可能です。

    また、地域観光をより重視する場合は、地域経済分析システムのRESAS(リーサス)組み合わせ活用することで、より緻密な傾向の把握と、これからの対策を打つことができます。
    ※最近ではこういったビックデータの使い方を一部の中学校でも教えているそうです。

    近年、「データの活用を・・・」とのフレーズをよく耳にしますが、身近に参考になるデータがない場合、今回ご紹介した「観光予報プラットフォーム」を活用されてはいかがでしょうか。
    操作は難しくなく、冒頭でご紹介した通り、誰でも閲覧・活用することが可能です。先の状況を正確に把握するためには、継続して確認することが大切になりますので確認する日を定期的に決めることをおすすめします。

    この「観光予報プラットフォーム」の利用には会員登録が必要です。

    登録方法は簡単で無料ですので、是非ご活用ください。

     

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