全国旅行支援が10月11日よりスタート!~事業概要と旅行者への注意喚起についてまとめ~
2022. 10. 11
最終更新 2024. 06. 14
目次
いよいよ全国旅行支援が始まりました。
旅行需要を喚起するための施策とはいえ、発表から開始までの準備期間が非常に短く、詳細情報が浸透しない中で、今も参画事業者の多くの方が対応に追われていることと思います。
旅行者としてもわからないことばかりで、本日以降さらに多くの問合せ対応に追われることが予想されます。
そこで今回は、現場への問合せやフロント対応時に役立つポイントと注意事項を交えながらご紹介。
最後に全国旅行支援を売上アップにむけて最大限活用するためのヒントをご提案したいと思います。
①全国旅行支援の概要
②旅行者への注意喚起ポイント
③全国旅行支援を最大限活用するためのヒント
全国旅行支援の概要
全国旅行支援事業の内容は大まかに以下の通りです。
▼割引内容
☑旅行代金の割引…40%割引
(1人1泊あたりの上限:交通+宿泊付き最大8,000円、その他は最大5,000円)
☑土産店や飲食店などで使用できる地域クーポン…
平日の場合1人1泊3,000円分、休日の場合1,000円分を進呈
都道府県によって異なるポイント・最低宿泊金額
・クーポン配布枚数
▼実施期間
☑2022年10月11日から12月下旬まで
年明け以降については、感染状況や需要動向を踏まえて判断となります。
▼割引を受けるには
本人確認書類+ワクチン接種歴3回接種済またはPCR検査等の陰性結果の証明の提示
都道府県によって異なるポイント
・県民の県内利用時のワクチン接種歴の条件
▼その他
① 既に予約済みも割引を適用(都道府県により異なるケースあり)
これによりほぼ全ての予約の取り直しは不要になりますが、自動的に割引が適用されるものではなく、予約者自身で適用のための申請等をする必要があります。詳細は各予約サイトが掲載している「全国旅行支援に関する告知ページ」をご確認ください。
▼全国旅行支援を販売する主な旅行予約サイト(2022.10.25 更新)
(予約サイト名をクリックすると告知ページに飛びます。)
楽天トラベル | ✔国内宿泊、国内ツアーが対象 ✔事前予約も対象 |
じゃらん | ✔国内宿泊、じゃらんパック対象 ✔事前予約も対象 |
Yahooトラベル | ✔国内宿泊(ヤフープランのみ対象) ✔事前予約も対象 |
一休.com | ✔国内宿泊が対象 ✔事前予約も対象 |
るるぶトラベル | ✔国内宿泊が対象 ✔事前予約も対象 |
ゆこゆこ | ✔国内宿泊が対象 ✔事前予約も対象(ゆこゆこからユーザーに連絡) |
Relux | ✔国内宿泊が対象 ✔事前予約準備中 |
Expedia | ✔一部都道府県で割引対象 対象県の施設様宛に参加有無の確認メール送付済み |
Booking.com | ✔出張利用者には適用不可 |
Agoda | ✔国内宿泊が対象 |
② HP予約、直接予約はSTAYNAVI(ステイナビ)も利用可能
注意点として、一昨年のGo Toトラベルキャンペーン時と異なり、都道府県によりSTAYNAVIでの利用方法が違いますので、以下のSTAYNAVIのページからご自身の県での利用方法をご確認ください。
<STAYNAVI 宿泊施設様向けご案内ページ>
https://info.staynavi.direct/lp/zenkokuryokoshien_facility/
【自社HPへ貼るSTAYNAVIページへのリンク用バナーの取得方法】
STAYNAVI登録後、STAYNAVI施設管理画面内の左メニュー欄にあります「トラベルアシスト」⇒「トラベルアシスト設定」から取得可能です。
参加申請について注意事項
STAYNAVI(ステイナビ)内で全国旅行支援事業に参加申請をしたからといっても自動的に全国旅行支援事業本体に参加申請とはなりません。別で各都道府県に対して参加申請をする必要があります。
旅行者への注意喚起ポイント
今回の全国旅行支援は旅行者に対する宿泊施設の説明・対応が課題となります。
対応によっては、厳しいクチコミを書かれかねません。
旅行者にとっても、スタッフの皆様にとっても、できる限り気持ちよく対処できるよう社内での情報共有や、ケースごとの対応シミュレーションなど事前に疑問を解消する工夫を行っておくことが大切です。
今回の全国旅行支援で旅行者が最も混乱するポイントは、各県によって異なるローカルなルールです。
全国ルールと異なる点を自社HPや予約サイト上にしっかりと明記することが大切です。
現時点で考えられる特に説明が必要な事柄は以下の2つです。
ⅰ)「ワクチンの接種回数、証明書提出の範囲」について
県民割においては、割引条件となるワクチン接種回数が3回以上の県もあれば2回でよい県もありました。したがって、これまで接種回数2回で割引適用されていた県から来た旅行者は、必要なワクチン接種歴が3回であることを知らない場合も考えられます。
そういった方に向けて、HPや予約サイト上にご自身の都道府県におけるワクチン接種歴の条件を明記しておくとよいでしょう。
ⅱ)グループ(複数人)の旅行者における支援対象外の扱いについて
グループ(複数人)の旅行時に、一部の旅行者が接種証明書もしくは陰性証明書を提示できない場合の対応にも都道府県で違いがあります。
例A県は当該宿泊者のみ補助の対象外となる。
B県はグループ全体が補助の対象外となる。
ご自身の県がどちらの対応となるのか、事前に明記しておくことでいざというときのトラブルを最小限に抑える工夫をしておきましょう。また、対象外となった予約の報告方法も旅行事業者や予約サイトにより異なるため合わせて確認されることをおすすめします。
▼各都道府県の「全国旅行支援」情報ページ 一覧(2022.10.25 更新)
限られた文字数の中で、誤解や誤表記を防ぐためにも、自施設の都道府県が発表しているルールを、公式HPや予約サイト上に明記し、詳細情報の確認は各都道府県のキャンペーンページに誘導することをオススメします。
地域ブロック | 都道府県 |
北海道・東北 | 北海道|青森県|岩手県|宮城県|秋田県|山形県|福島県 |
関東 | 茨城県|栃木県|群馬県|埼玉県|千葉県|東京都|神奈川県|山梨県 |
北陸信越・中部 | 新潟県|富山県|石川県|福井県 長野県|岐阜県|静岡県(事業者向けサイト) 愛知県|三重県(事業者向けサイト) |
近畿 | 滋賀県|京都府|大阪府|兵庫県|奈良県|和歌山県 |
中国・四国 | 鳥取県|島根県|岡山県|広島県|山口県 徳島県|香川県|愛媛県|高知県 |
九州・沖縄 | 福岡県|佐賀県|長崎県|熊本県|大分県|宮崎県|鹿児島県|沖縄県 |
全国旅行支援を活用するためのヒント
ここまでは概要や注意事項などをご紹介をしてきましたが、最後に宿泊施設の皆様が全国旅行支援を活用するためのヒントを2つご提案します。全国旅行支援の対応が落ち着いてきた際に是非ご検討ください。
今回の全国旅行支援は、平日のクーポン券がお得に設定されています。
さらに、観光庁は「全国旅行支援」開始の2022年10月11日から2024年3月までの期間に「平日にもう一泊」キャンペーン※を実施し、平日旅行を促進することを予定しています。
※内容は現時点で未決定です。全国旅行支援割との併用条件の有無は要確認。
「平日にもう一泊キャンペーン」観光庁報道資料:https://www.mlit.go.jp/kankocho/page08_000175.html
このことから、特に休日前後の平日扱いの日程を連休にする旅行者が増えることが予想されます。
需要に合わせて、料金や販売プランを調整できる準備をしておくとよいでしょう。
以下のカレンダーに比較的動きやすいと思われる平日を記載しました。
地域の先予約情報をチェックするには観光予報プラットフォームがおすすめです。
▼観光予報プラットフォームの活用方法をご紹介した過去の記事はコチラ ↓
エリアの集客情報を数値で可視化!「観光予報プラットホーム」活用のすすめ
人手不足に悩む旅館さんなどでは、販売できる客室すべてを食事付き予約でとることが難しいことが予想されます。その場合は、該当する日程の食事付き予約が一定数に達した段階で、残りの予約は素泊まり利用のみに制限するという方法もあります。それらのお客様には、せっかくの地域クーポンを活かしていただくべく周辺のおすすめ飲食店を紹介したり、可能であればコラボしたりと、旅行先でしか味わえない地元の魅力をお伝えするのも良いでしょう。
周辺にお店が少ない場合はそちらをアナウンスしつつ、思い切って「持ち込みOK」を明記しておくのも良いかもしれません。
さいごに
以上、本日スタートの全国旅行支援の受け入れ対策ポイントについてお伝えしました。今朝から予約サイトへのアクセス集中が起きるなど、高い注目を集めています。まだできていない対策などあれば、ぜひ今からでも取り入れていただき少しでもスムーズな導入の一助となれば幸いです。