
お客さまは浴場のどこを見ているか?
宿泊施設の大浴場のイメージを上げるポイントとは
2010. 08. 01
最終更新 2025. 02. 17

宿泊施設の大浴場のどこを見ているか?年間に200回以上、温泉・温浴施設で入浴している温浴コンサルタントの第一人者が「浴場のイメージアップ」につながる対策についてお伝えします。
こんにちは、“温浴の匠”木地本朋奈です。
温浴施設で集客や他の施設との差別化を図ろうとすると、新しいサービスを導入したり施設をリニューアルしたり…とみなさん考えると思います。しかし、経費や時間などの問題で、そういった大掛かりなことに、すぐに取りかかることは難しいですよね。
そこで今回は、今日からできる、温浴施設のイメージをアップする工夫をお教えします。
目次
視覚・嗅覚・触覚などの五感で浴場の清潔さをチェック
温浴施設のイメージに直結しているものは、みなさんが既にご存知であろう「清潔さ」です。
では、お客さまが、浴場の清潔さをどこで判断しているかはご存知ですか?今回は、「お客さまは、どこで施設の清潔さを判断するのか」をお教えしますので、今一度お客さまの目線で施設をチェックしてみましょう。
チェックポイント1:目に見える部分
お湯のにごりや、タイルの目地に詰まった汚れ、カビ、コケ、鏡の曇りや汚れなど、お客さまは実に多くのポイントを見ています。
湯に浸かったときに、ふと天井を見上げることもあるかもしれません。
せっかくリラックスしているときに、天井に汚れがあったらどうでしょう。
少なくとも、お客さまの視界に入るところは全てきれいにしたいものです。
また、湯口から湯が浴槽に落ちる瞬間にあぶくが出たりすると、人は無意識に下水の汚いイメージを思い出してしまいます。こんなところにも注意が必要です。
チェックポイント2:ニオイ
温泉の硫黄成分の匂いは別として、浴場からカビやどぶ、汗や塩素のニオイがしてきたら…。どれも気持ちのいいものではありませんね。
チェックポイント3:ぬめり
これは、温泉成分から出ているぬめりではなく、汚れから来るぬめりのこと。
この違いは、温泉通のお客さまなら温泉成分表を見ただけで、一発で見抜いてしまいますし、温泉通のお客さまでなくても、床が滑るのを感じたら、それだけで嫌な思いをするでしょう。
「目に見える部分」「ニオイ」「ぬめり」。つまり、お客さまは視覚・嗅覚・触覚などの五感で浴場の清潔さをチェックしているのです。
浴場でのお客さまは、裸という、とても無防備な状態でいるわけですから、周囲に敏感になるのは当たり前。
宿泊施設側も視覚だけではなく、五感すべてを使って汚れは無いかチェックし衛生を保つことが、とても大切なのです。
それには、服を着てただ浴場を眺めるだけではダメ。
実際に入浴してお風呂の水面すれすれからニオイを嗅いだり、天井やガラスを眺めなければ「お客さま視点」でチェックしたことにはならないので注意してください。
人件費削減などの経営上の問題で掃除にかけるコストを削ってしまってはいませんでしょうか。掃除やサービスなど、お客さまに直接関わる部分のコストカットは、品質のカットに繋がります。では、どこ削ればよいのでしょうか?
そんな風に頭を悩ませている方が多いであろう、コストのお話はまた次回。
プロフィール
木地本 朋奈 きじもと ともな
1965年三重県四日市市で生まれ。1987年慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、大手ディベロッパー・外食運営会社のマネージャーを経て、1993年に「温泉・温浴施設の繁盛創出」をビジョンに持った株式会社トリリオンを設立。年間に200回以上、温泉・温浴施設で入浴している温浴コンサルタントの第一人者として、全国の温泉・温浴施設約200件のサポートを行っている。現在、「社団法人日本サウナ・スパ協会」の評議員、「社団法人関東ニュービジネス協議会」の理事に就任。