ホテル・旅館運営に必須のツール「サイトコントローラー」とは?PMSとの違いや使用メリット、仕組みを優しく解説
2022. 08. 01
最終更新 2024. 07. 22
目次
ホテル・旅館運営において、WEB集客アップを図るには、複数サイトでの販売が欠かせません。複数の予約サイトに掲載することで、より多くのお客様に宿泊プランを知ってもらうことができます。逆に、どんなに素敵なWEBページがあったとしても、見ていただく機会がなければ予約には繋がりません。
しかし、複数の予約サイトを管理するのは手間がかかり、在庫の重複やオーバーブッキングなどのリスクも伴います。そこでおすすめなのが、複数の予約サイトの在庫や料金を一元管理できる「サイトコントローラー」です。
今回はこの複数サイト販売を効率化するための強力なツール、「サイトコントローラー」について改めてご紹介したいと思います。現在、在庫の管理をアナログでされている方、これから宿泊施設を経営される方は是非、ご一読ください。
サイトコントローラーとは
サイトコントローラーは、複数の予約サイト(OTA*)で販売する在庫や料金を自動で一括管理するシステムです。サイトコントローラーを利用することで、各OTAの予約状況をリアルタイムで確認し、予約の自動受付やキャンセル処理などを効率的に行うことができます。
*OTAとは、AirbnbやBooking.com、楽天トラベルなどの宿泊予約サイトの総称です。
サイトコントローラーとPMSの違い
サイトコントローラーと同じくホテル運営をサポートするシステムとしてPMSがあります。PMSは、ホテルのフロント業務を効率化するためのシステムです。具体的には、部屋割り、空室管理、清掃状況の管理、請求書の発行など、宿泊客の予約からチェックアウトまでの一連の業務をサポートします。PMSを利用することで、業務のミスを防ぎ、業務効率を向上させることができます。
これらの違いを簡単に説明するとサイトコントローラーはOTAの予約を管理するシステムで、PMSは、宿泊客の予約からチェックアウトまでの一連の業務(実際の宿泊)を管理するシステムになります。
サイトコントローラー導入のメリット3つ
サイトコントローラーを導入するメリットは以下のようなことが挙げられます。
1.販路拡大による予約数の増加
サイトコントローラーを導入することで、自社サイトに加えて、国内外の複数の宿泊予約サイトに掲載することができます。これにより、販売機会の損失を防ぐだけでなく、より多くの潜在顧客に宿泊プランをアピールすることができ、予約数の増加につながります。
2.予約管理の効率化による業務負担の軽減
複数の宿泊予約サイトの予約を個別に管理するのは、手間がかかり、ミスの原因にもなります。サイトコントローラーを導入することで、複数の予約サイトの予約を一元管理することができます。例えば、24時間各宿泊予約サイトでの残室を自動で管理できたり、PMS連動も可能になります。これにより、予約管理の業務負担を軽減し、業務効率化を図ることができます。
3.売上向上による収益増加
サイトコントローラーには、在庫管理や料金設定などの機能を備えているものもあります。これらの機能を活用することで、在庫の重複やオーバーブッキングを減らし、売上を向上させることができます。具体的なメリットを挙げると、以下のようなものが挙げられます。
オーバーブッキングを回避しやすくなる
残室が1室しかない部屋をAとBのサイトで販売しており、同時にそれぞれの予約サイトで予約が成立してしまうダブルブッキングや、50室のホテルなのに55室の予約を受けてしまうオーバーブッキング。どちらも、フロントとして避けて通りたいトラブルです。
これらのトラブルを回避しやすくするためにも、サイトコントローラーの導入は最適です。
たとえば、残室が1部屋である場合、サイトAで予約を受け付けたらサイトBでは予約を受けつけないよう管理できます。また、予約可能な客室分をサイトコントローラーに登録しておくことで、予約数が部屋数をオーバーすることもありません。
サイトコントローラーには、ダブルブッキングやオーバーブッキングを抑止しながら、幅広い販路を確保してくれる役割もあります。
販売戦略を立てやすくなる
サイトコントローラーを利用することで、複数の予約サイトの空室状況をリアルタイムで確認することができます。これにより、部屋割りや料金設定などの販売戦略を立てやすくなります。
業務コストの削減につながる
サイトコントローラーを利用することで、予約の自動受付・キャンセル処理をするなど、予約管理の業務を効率化することができます。これにより、予約の入力や確認などの手間を省くことができ、業務にかかる時間やコストを削減することにも繋がります。
サイトコントローラーの基本機能
在庫管理機能
複数の予約サイトに提供する客室在庫を一括管理できる、代表的な機能です。販売したい予約サイトをサイトコントローラーと連動させることで予約の出入りによる在庫調整が自動化できます。また、直予約が入った際の返室作業を一括操作することが可能になるなど、残室管理を大幅に効率化することが可能です。
例えば、こんな架空の宿があるとします。
・登録している予約サイトは3つ
▼サイトコントローラーを使わない場合
◉ 各予約サイトの管理画面へその都度ログインして状況を確認している
◉ オーバーブッキングを恐れて、予約サイト毎に残室数を割り振っている
◉ お客様情報と在庫情報を連動して確認できない
◉ 手元の情報と予約サイトでの在庫情報に時々差異が出る
では、この宿研旅館が「サイトコントローラー」を導入するとどのような販売方法になるでしょうか。
▼サイトコントローラーを使っている場合
◉ サイトコントローラー上で各OTAの在庫状況の確認ができる
◉ どの予約サイトでも同じ残室数を販売できる
◉ キャンセルでお部屋在庫が戻っても自動で再販される(※再販を止めることも可能)
◉ PMS(台帳管理システム)と連携できるのでフロント業務が一本化する
図のように、販売在庫数をOTAではなくサイトコントローラーで登録・管理することで最新の情報を各サイトへ自動反映してくれます。予約が入っても、担当者に代わって他サイトの残室の修正も管理してくれるので、業務がとても楽になります。
料金ランク設定
客室在庫と同様に、販売料金を一括管理できます。料金はシーズナリティに合わせて料金ランクを設定して管理するのが一般的です。
予約管理
予約サイト経由での予約詳細を、各予約サイトにログインせずとも、サイトコントローラーで確認することが可能です。
分析
予約サイトごとの販売実績や、部屋タイプごとの販売実績・稼働実績を分析できます。分析したデータはCSV形式でダウンロードできるため、Excelでの活用も簡単です。
宿研のサイトコントローラーをご紹介
宿研にも独自のサイトコントローラーがあることをご存知でしょうか。
弊社とご契約いただいている施設様で、ご希望があればご利用いただけます。(※ねっぱん・TLリンカーン・手間いらずをご利用の場合でも運用サポートは可能です。ご相談ください。)
宿研サイトコントローラーの一番の特徴は、在庫管理に特化しているという点です。
▼宿研サイトコントローラーの主な機能
①在庫調整
シンプルなページひとつで部屋・日付ごとに部屋在庫の調整ができます。
②予約検索・一覧
連携した予約サイトからの予約詳細を期間や予約サイトなどで検索できます。
③予約詳細の確認
連携した予約サイトからの予約詳細をチェックできます。
(予約情報・宿泊者情報・プラン情報・お部屋情報・料金情報・予約情報(予約者連絡先)・質問・備考)
④予約サイト管理画面へのアクセス
ID・パスワードの入力なしで、予約サイト(楽天トラベル・じゃらんnet)管理画面へ遷移できます。
予約確認、お部屋数の調整がメインのシンプルで使いやすい仕様になっています。もちろん、スマホでも操作可能なので、外出先での確認・操作も簡単に行えます。さらに、PMS(台帳管理システム)とも連携可能。フロント業務の効率化にも役立ちます。
さいごに
今回は、サイトコントローラーに焦点を当てて、特徴や導入のメリットについてご説明しました。複数のサイトを効率よく販売できる、サイトコントローラーは、旅館・ホテル様の強い味方です。また、宿研ではサイトコントローラーの管理ツールを使いこなすことが難しい方や、時間がなくて操作できない方でも複数のサイト販売が出来るようにサポートしております。例えば、サイトコントローラーの初期設定や導入後の代行作業、レクチャーの実施、普段の在庫調整や販売期間延長作業などをお手伝いすることが可能です。
「シンプルで分かりやすく、低コストなサイトコントローラーを探している」という方は是非宿研サイトコントローラーをご検討ください!