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【2024年最新】ホテル・旅館のInstagramの集客に重要な最新アルゴリズムを解説

SNSの中でも宿泊施設と相性がいいとされているInstagramですが、ここ最近は単に発信を続けても認知の拡大や新しい顧客の獲得が難しい状況が生まれてきています。その理由として、すべてのフォロワーに自社の投稿が表示されているかというとそうではないからです。このような状況において、出来るだけ多くのユーザーに自社の投稿を表示させるためには、日々の運用を行う際に、Instagramのアルゴリズム(表示手順)の変化や、ユーザーが利用する機能の変化を理解しておくことが重要になります。

本記事では、インスタグラム社の代表Adam Mosseri氏が2023年8月のインタビューで語った「アルゴリズムに関わる、ユーザーが利用する機能の変化」の話を中心に、最新のインスタグラムのアルゴリズムと運用時のポイントをご紹介します。
インスタグラムを運用している施設様は必読の内容です。

 

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  インスタグラム最新アルゴリズム詳細解説
Instagramの最新アルゴリズムを元に、各機能(ストーリーズ、リール、フィード等)の表示ランキングをさらに詳しく・わかりやすく解説しています。またそれを踏まえた、各機能の運用ポイントも分かります。是非ご活用ください。

 

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インスタグラムのアルゴリズムとは

インスタグラムのアルゴリズムとは、各ユーザーごとに表示するコンテンツを選別し、ユーザーに最適なコンテンツを提供するための手順やルール等の仕組みを指します。Googleに上位表示のアルゴリズムが存在しSEO対策があるように、Instagramでも自社の投稿がユーザーに表示されるまでに「アルゴリズム」が存在します。
Instagramのアルゴリズムでは、ユーザーの興味関心に基づいてフィードや発見タブなどに表示させる投稿を決定します。今後のInstagram運用で成果をだすには、日々変化するアルゴリズムを理解し続け、戦略的に運用していくことが重要になります。

 

インスタグラムのアルゴリズムの変化

2023年は、インスタグラムのアルゴリズムが大きく変化した年でした。アルゴリズムの変化によって、これまでのように映える写真やノウハウ記事を投稿しても、フォロワーは増えるどころかフォロワー以外には結果が伸びない状態になっています。まずは、インスタグラムのアルゴリズムが旧来とどう変化しているのかを解説します。

 

 

インスタグラムの各機能の重要性が変化

インスタグラムの各機能の重要性が、2023年に下記のように変化したと言われています。

インスタグラムのアルゴリズムの変化には、ユーザーが使用する機能の遷移が関係していると考えられています。

インスタグラム社の代表Adam Mosseri氏は、インタビューでユーザーのインスタグラムの使用傾向の変化についてこのように言及しています。

 

以前と同様に投稿は行われているものの、(映えを意識した写真やノウハウなどを発信する)静止画よりも短編動画(リール)が好まれる傾向になっている。人々はインスタグラムのことをいまだに正方形のSNSプラットホームだと思い込んでいるが、フィードの重要性は3番目ないしは4番目だ。
ユーザーはストーリーズを使用する時間が最も多く、ストーリーズやDMで親しい人と日常を共有する使用方法をとる傾向に変わってきている。そのため、価値ある配信&ユーザーと近い距離で交流しあっている「コミュニティベース」の情報配信者を優遇している。
参考元:https://www.youtube.com/watch?v=wuWivVqB2qo Adam Mosseri とHarry Stebbingsの対談動画より重要な部分を切り取って要約しています

インスタグラムが新たなSNSとして参入した当初は「映え」を意識する投稿が多くフォロワーが多いアカウントが優遇される傾向が強いアプリでした。しかし、インスタグラムのミッションである「大好きな人や大好きなことと、あなたを近づける」を達成するためには、フォロワーの数が重要ではなくなりアルゴリズムが変化しています。

 

コミュニティベースの運用がなにより重要

インスタグラムは、アルゴリズムの変化によってフォロワーとのコミュニティベースの運用が重要視されるようになりました。コミュニティベースの運用とは、フォロワーが多いだけではなく、ファン化できているアカウントであるかどうか、つまり「深い関係性(エンゲージメント率)であるかどうか」をみます。

フォロワーとのコミュニティを形成するために、最も有効なツールがDMです。また、ストーリーズもコミュニティ形成の一役を担うツールです。そのため、評価指標としてインスタグラムが今、特に重要視しているのはDMの数ストーリーズの視聴数やリアクション数であるとされています。

このようにInstagramはフォロワーとの関係性の親密度を重視するSNSに移り変わりつつあり、DMの数やエンゲージメント率がインスタグラム側がアカウントを判断する基準に変化しました。

 

宿泊施設のインスタグラム運用でエンゲージメント率を高める為のポイント

Instagram運用でエンゲージメント率を向上させるためには、具体的にどのようなことに注力すればいいのでしょうか。

投稿に対するエンゲージメントは、いいね!コメント保存などのアクションを通じてユーザーが投稿を価値あるものと見なしたときに生まれます。エンゲージメント率向上のためのポイントと具体的な方法を解説します。

 

1.ストーリーズを積極的に投稿する

インスタグラム社の代表Adam Mosseri氏のインタビューでも言及があったように、ストーリーズはユーザーの使用時間が最も長い機能です。積極的にストーリーズを投稿するように心がけましょう。

ストーリーズとは

ストーリーズは、フォロワーや興味を持っている人に向けて、 リアルタイムで近況を共有する機能です。基本的には、24時間で消えるため、 一時的なコンテンツとなりますが、ストーリーズで共有された 内容に対するリアクションや会話をDMを通じて気軽に出来る為、 フォロワーと一対一でコミュニケーションを取りやすい環境が生まれます。

 

投稿頻度は少なくても24時間ごとに投稿し、ストーリーズが更新されていない状態にしないことがポイントです。また、可能であれば、1日3回程度の投稿が望ましいともいわれています。とはいえ、そんなに何を投稿していいのか分からない人が多いと思いますので、宿泊施設のInstagramストーリーズに投稿する際のアイデアをご紹介します。

 

 

✔ 宿泊施設の魅力的な風景や設備の紹介

美しい景色や施設内の設備を紹介してみましょう。例えば、プール、庭園、客室など。
季節によって表情が変わる周辺の景色は積極的に投稿します。

✔それでも困ったら、スタッフや舞台裏の様子を紹介

スタッフの日常や仕事の裏側、施設の舞台裏やイベントの製作過程などを覗かせ、普段見ることのできない瞬間を垣間見るとフォロワーの興味を引きます。またスタッフの笑顔の写真や楽しい瞬間を共有することで、施設への好感度や安心感も増し、フォロワーとの結びつきを強化することができます。

✔ゲストが投稿した写真や体験談をシェア

その日、宿泊したゲストが施設アカウントをタグ付けして投稿した写真や体験談をシェアし、他のフォロワーと共有することも出来ます。これは宿泊施設への信頼感を高める効果があります。
(公開投稿だとしても、DM等でコンタクトが取れるようにしておきましょう。)

✔地元の観光スポットやグルメの紹介

地域に訪れる動機付けを増やすためにも、宿泊施設周辺の魅力的な観光スポットや美味しい飲食店を紹介など、地元の魅力をアピールしましょう。

 

✔クイズや質問コーナー

24時間限定配信のストーリーズでは、アンケート機能や質問箱、リアクションスタンプなどフォロワーからのアクションを促す機能が充実しています。これらを駆使することで、フォロワーとのコミュニケーションを図れます。フォロワーとの対話を促進するためにクイズや質問コーナーを開催し、リアクションやコメントを募集すると良いでしょう。その際、季節や特定のイベントに合わせたテーマでストーリーズを展開することで、フォロワーとの共感を生むことができます。

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ストーリーズでの交流が増えると、フォロワーのアカウントにおいて自施設の投稿やストーリーズが優先して表示されるようになります。表示回数の増加は、「単純接触効果」によって自施設への愛着をアップさせる心理状況を作り出し、フォロワーからのエンゲージメントの獲得に繋がりやすくなります。

ストーリーズは24時間限定配信で、24時間経過後にはアーカイブとなってユーザーには表示されない設定です。さまざまな施策をストーリーズで試しながら、ユーザーとコミュニケーションをとったり、興味関心がどこにあるのかを分析するためのツールとして活用可能です。

 

 

2.DMは必ず返す

 

 

DMの数は、インスタグラム内でのアカウント自体の評価を高め、ユーザーに対してより上位に掲載されやすくなります。そのため、フォロワーからのDMは必ず返信するようにしましょう。

ユーザーとのDMでのやりとりは、フォロワーのファン化を促す手段にもなります。宿泊施設から一個人の自分に対して丁寧な返信が来た場合、「嬉しい」と感じるユーザーは多いです。フォロワーが自施設のファンになれば、いいね!やコメント、保存などのエンゲージメントが獲得できるチャンスになり、さらには宿泊に繋がる可能性がぐっと高まります。また、ストーリーズに対するコメントもDMとしてカウントされるため、ストーリーズとあわせて強化していきたいポイントです。

  InstagramのDMで返信しなくてもいい例 

1.スパムや不要なメッセージ
不明瞭なアカウントからのスパムや広告、不適切なコンテンツが含まれているメッセージは、返信する必要はありません。これらのメッセージは通報することが適切です。
2.自動メッセージやブランドからのプッシュ通知
一部のブランドや企業は、自動返信メッセージやプロモーションのお知らせを送信してきます。これらは必ずしも返信が必要なものではありません。
3.投稿者やスタッフのプライバシーに関する質問に対する返信
投稿者やスタッフのプライバシーに関する質問に対しては、無理に返信する必要はありません。セキュリティやプライバシーを確保することが最優先です。

 

 

3.各機能の表示ランキングのアルゴリズムを理解する

 

インスタグラムの各機能(フィード・リール・ストーリーズ)にも、インスタグラムのアルゴリズムに則って、ユーザーに表示する順番(ランキング)を決まりがあります。つまり、「ユーザーの興味関心にマッチする価値ある投稿か」をインスタグラム側が判断して、1つ1つの投稿自体にも表示の優先順位づけをしているのです。優先的に表示させるべき投稿やストーリーズと判断された場合に、ユーザーのホーム画面やフォロワー以外の発見タブに表示される仕組みになっています。

より多くのユーザーに自施設の投稿が表示されるためには、各機能の表示ランキングの理解が必要です。ここでは、特に重要視されるストーリーズとリールの表示ランキングをそれぞれチェックしていきましょう。

 

ストーリーズのランキング

 

ストーリーズのランキングでは、よりフォロワーとの関係性が重要になります。ストーリーズに表示される対象は、フォロワーと広告です。しかし、すべてのフォロワーにストーリーズが表示されるわけではなく、フォロワーの中でも次の基準によって表示するか否かのランク付けをしています。

 

1.閲覧の履歴
見逃したくないと思われるアカウントのストーリーズを優先するために、ユーザーが自社アカウントのストーリーズを閲覧している頻度を見ます。

2.エンゲージメントの履歴
そのアカウントのストーリーズにユーザーが「いいね!」やDM送信したりするアクション頻度を見ます。

3.関係の近さ
投稿者との総合的な関係性と、その人と友達または家族である可能性を検討します。

ストーリーズは、日常の出来事をシェアし、気になる人や興味があることをより近くに感じられる機能と、インスタグラムでも公式に発表しています。ストーリーズのランク付けで上位を獲得するためには、何よりもフォロワーとの関係性を深めることが重要です。

関係性を深めるために、ユーザーがアクションをしやすいストーリーズを投稿して、エンゲージメントを獲得し、さらにはDMでのやり取りに繋げるように施策してみてください。

 

リールのランキング

 

リールは、ユーザーが新しいものを発見しやすくするためのツールです。そのため、エンターテインメント性も重要視されています。

「新しいものを発見する」ことがインスタグラム側の意図であるリールは、原則的にフォロワー外に表示されます。その際のランキングは、次の基準で判断されます。

 

 

ユーザーの過去のアクティビティ
ユーザーからの「いいね!」やシェア、保存、コメントなどのアクション頻度を見ます。

投稿者とのやり取りの履歴
ある特定の利用者と互いの投稿にコメントをしているかどうかなどを見て投稿を見る事に対する総合的興味度を把握しています


リール動画に関する情報
動画で使われているオーディオトラックや映像などの質や、動画の人気度を見ます。

投稿者に関する情報
フォロワー数やエンゲージメントの度合いといった投稿者(アカウント自体)の人気度を見ます。

 

したがって、宿泊施設のアカウントのリール動画は、かつて宿泊施設のアカウントなどに対して、「いいね!」やコメントなどのアクションを実行しているユーザーに表示される仕組みです。さらに、かつて自施設のアカウントにアクションをしたユーザーには、より優先的に表示されることになります。

また、アクションの履歴だけではなく、投稿者側のアカウントや動画の情報もリールのランキングの判断基準となります。エンターテインメント性を求められるコンテンツのため、動画で使用されているオーディオトラックや動画の人気度、自施設のアカウントのフォロワー数なども加味してランク付けされる点が特徴です。

投稿時の本文やハッシュタグには「地域名 ホテル」などの旅行者が検索するであろうキーワードも漏れなく記入しておきましょう。

 

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  インスタグラム最新アルゴリズム詳細解説
Instagramの最新アルゴリズムを元に、各機能(ストーリーズ、リール、フィード等)の表示ランキングをさらに詳しく・わかりやすく解説しています。またそれを踏まえた、各機能の運用ポイントもご紹介します。是非ご活用ください。

 

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さいごに

 

インスタグラムのアルゴリズムを宿泊事業者目線で整理し解釈すると、現在のアルゴリズムが集客の何に寄与するのか。それは、すでに自社に興味関心があるお客様の愛着をさらに高めることで、付加価値の向上による購入単価の引き上げや、来訪頻度を増やすなどのロイヤル顧客をつくることがしやすくなります。つまり、お客様とのコミュニケーションプラットフォームとして活用する方法です。

ただ、インスタグラムを運用している宿泊事業者のなかには、認知の拡大や新規顧客獲得の目的をもっている方も多くいらっしゃいます。
そのような場合は、リール(動画)投稿を積極的に活用する必要があります。また、宿泊者自身によって発信される情報の活用も大切です。広報費を用意している施設様の場合は、広告やインフルエンサーの活用も強い味方になるでしょう。

インスタグラムをユーザーの検索プラットフォームとして活用したい場合、実際のインスタグラム上で、ご自身に当てはまる検索「地域名+ホテル/旅館/ロッジ」をしてみることをおすすめします。検索結果にどのような投稿が表示されるのか。できれば、スタッフ数名で試してもらい、検索結果に自社をどのようなカタチで表示させるのが目的達成においてベストなのか、考える時間を設けてみてはいかがでしょうか。

 

Instagram運用に関するお悩みがある方は
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記事監修

はしもとかな

 

2015年入社後、コンサルティング営業室のコンサルタントとして全国のホテル・旅館のWEB集客支援を行う。現在は、宿泊業界のWEBマーケティングを支援するため、宿研通信の運営を担う。施設様のお悩みに寄り添った有益な情報発信を行うべく、日々業界のトレンドや情報の収集・分析を行っている。

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